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仮面ライダージオウ 第40話「2019:グランド・クラ…
仮面ライダージオウ 第40話 「2019:グランド・クライマックス」
上り切ったら下るだけとはよく言ったもの。
残り10話強、ここに来ての歴史改変にさてどう決着をつけるのか。
◆渡すな! そいつは世界を破壊する魔王になる!
破壊者はディケイド……って、来週また来るんじゃないか!(嬉
テレッテテー♪ って懐かしいメロディがしそうなボッシュート。
ミライドウォッチが奪われても使えるゲイツリバイヴと違い、平成ライダー二十人が全て揃っていないと存在すらできないとは……グランドジオウウォッチ、手厳しい。
(提供者が拒絶したから……とも思いましたが、それ言いだすとドライブライドウォッチの問題なので)
2017年5月17日……エグゼイドで新檀黎斗の誕生した頃なのは多分偶然と思いたい。
早々に飛び出す侑斗に取り残された一行ですけど、『覚えてね!』……うん。
◆やりようなら、ある
タイムマジーン!
下手するとデンライナー以上にホイホイ過去と未来を行き来できるコイツがジオウ最大の強み。
過去と未来の同時進行は序盤のライドアーマー編を思い出させてくれます。
もっとも過去先発組は……
いや狭いじゃないか赤鬼君! あぁ角が刺さる!
あっという間にデンライナーのノリに巻き込まれた……いやまぁ確かに3人乗りはそこしかないけど!
そこ、モモタロスが憑依すればとかいってはいけない。きちんとやるから。
オレ、参上!
くだらない目的で私の身体を使うのはやめてもらおう。口が腐る
取り付くシマもないウォズですけど、地味に凄いぞ渡邊君。
イマジンのキャラが完成しているぶん楽とはいえ、前半のゲイツと比べても明らかに動きが違います。
一人二役で鍛えられたか、佐藤健の力がばっちり継承されている……渡邊くん、我が魔王以上に間違いなく大物の器ですわ。
◆許せるわけがない! アイツのせいで、小百合は……
善意と秘密が招く悲劇。
この後プライム強化されていきますが、靖子にゃんのお家芸で、電王でも何度かあった話。
(ロケ地のせいで電王より先にビルド(竜我)が先に浮かんでしまったのは御愛嬌)
予想通りというか、ユキヒロは小百合が長くないことを知っていて、タクヤを護るために黙っていた。
……ここまで明かされてようやく気付けましたが、彼の立場は桜井さん(大人の桜井侑斗)だったんですね。
姉を護り桜井さんを追って(結果、守護のため)戦う電王に対し、アナザー電王は殺すために義兄のユキヒロを追う。
平成ジェネレーションForeverとはまた違う切り口で、見事にアナザー電王だったのか。
◆ここは手を組もうぜぇぇぇー!
どーぶねーずみーみたいに~う~つ~k……おい待てお前はモール(土竜)イマジンだろうぐわぁ!?
侑斗じゃないですけど、コイツも最早『電王の敵怪人』というファンの記憶から生まれてるんじゃ……と思いたくなる見事な悪役ムーブ。しかも増えてるし!?
まぁそうでもしないと味方側が過剰戦力ではあるんですけどさー。
◆……お前、かっこいいな
改めてモモタロスに認められた……このために電王とジオウの基本を綺麗にトレースしたのかと言いたくなる見事な流れで、電王のウォッチも継承完了。
(ドライブものこってるけど)いざグランド!
ただこの瞬間を味わうがいい……ッ!
仮面ライダージオウ 第39話「2007:デンライナー・…
仮面ライダージオウ 第39話 「2007: デンライナー・クラッシュ!」
※信頼と実績のミュージックホーン
これと『俺、参上』のBGMの流れは、ディケイドの『パラレルワールド』(説教テーマ)→『ディケイド』と並ぶ鉄板コンボ。
思えば電王が始まる前……番宣の頃から煽られてきました。
カブト終盤の(色々な意味で)ハラハラから『なんかすげぇの始まったぞ!?』って……
何も裏付けない直感なんですけど『絶対おもしろい、凄い作品になる』って確信がありました。
佐藤くんは出ないし、ジオウのエピソードとして相当に変則的なのですが、実況タイムラインが一気にあふれる辺り……やっぱり凄いです、電王
◆あれが最強となったジオウ……絶対に止めるぞ
なんか……一話飛ばした気がする!
ウォズこと渡邊さんが突然の先読み謝罪していて何事かと思っていたら……
同様の演出は鎧武編でもあったので、初めてではないですが
よくよく考えれば、もう39話。
最例外のクウガ(事実上の最終回)除けば、ファイズやビルドと並ぶ遅さ……変身から戦闘開始は次回40話で実質最遅の最強フォームなんですよね。
(ファイズとビルドは一応、変身して戦闘開始までは進んでいた)
ビルドに比べて飢餓感を感じないのは、レジェンド共演とバラエティ豊かな展開、なによりジオウの強さですが……たぶん、出資者は怒る。
そういうわけでの先出し展開なのかなーと……大人の事情は感じましたけど、掴みとしては最高でしたよ。えぇ。
ビルドは『やっときた……やっと勝てて新展開が!』
なにせ
やりやがった……と、同時に序盤のレジェンドの喪失がキック(ないし必殺技)シーンだった理由が今こそわかりました。
ただのタトバキックじゃないおかげで『過去の場面を未来に呼んで攻撃するのか』って……今こそ分かったけど笑うわ、こんなもん!
◆デンライナーを直してほしいんや!
同じ時間を旅するもの故か、ジオウとデンライナーは何かと運が悪い印象。
平成ジェネレーションForeverでアナザーデンライナーが貰い事故を起こしたのに対し、本来のデンライナーはソウゴたちに修理を頼みに来る……という対比でもありますが。
(ターミナルことキングライナーは歴史の分岐点にしか来ないので現在はたどり着けないと思われる)
また順一郎さんおじさんに無茶振りを……と、思いましたよ。この時は。
やっぱり魔王の大叔父は普通の人じゃなかった……
(タロスズの台詞を信じるなら、ジオウIIウォッチが起動できたのも……?)
◆お前のせいで姉ちゃんを……!
アナザー電王はForeverの彼ではなく、遠藤タクヤという……こちらは実に『電王』らしい過去を抱える人物。
契約先がイマジンでも違和感ないくらい……そこに正にイマジンと契約した友人ユキヒロまで絡んでくるというのが、また面白い。
モールイマジンが出てきたのはモグラ獣人オマージュ……ではなく普通に悪役でしたが。
(映画で「ライダーに変身しない良いイマジン」のフータロスがいたので、ちょっと期待してしまった)
◆常盤ソウゴ、お前がジオウだったのか
俺は桜井侑斗!
最初に言っておく、貴利矢京介とはかーなーり関係ない!
昭和×平成ライダーみたいな問答無用からメッタメタの俳優ネタ……映画で音也と一海ちゃんの人間違いがあったし、これもオマージュなんでしょうか。
(京介の演技がだいぶ侑斗寄りで、突っ込まない方が不自然なのもある、かも)
あたりは強いながら、アナザー電王の話を聞くや共闘してくれるのはレジェンドらしく、頼もしいゼロノス。
(超電王以来ですけど、変身時の代表はどうなってるんでしょうね……彼)
それでも頑なに信じないのは……ゼロライナーの特性からして、二人はオーマジオウの未来を見てきたのかもしれません。
良太郎を知っている彼が『口では何とでも言える』というのは、相当に重い。
◆アレはイマジン、契約者の願いを助ける存在だ
仮面ライダージオウ 第38話「2019:カブトに選ば…
仮面ライダージオウ 第38話「2019:カブトに選ばれしもの」
おばあちゃんが言っていた。なので、この展開はカブト的にありだと思います。
人の真似をするのも悪くない……"本当の自分"を見つけるためには
ってな
そしてまた、おばあちゃんはこうもいっていた。
たとえ世界を敵にまわしても、守るべきものがある。……公共の 法 より、己の信念、身内への情を優先する生き様。
ジオウを通して振り返ると、矢車さんは正しく天道のもう一つの姿だったのだなと。
誰かの言っていたアナザーたる所以が 選ばれしものではないこと というのは、きわめて的確な評だったのか。
◆お前……今、俺を笑ったか……?
ウォズとの対決から唐突過ぎる転換に
『キックホッパーの矢車さんはワームの擬態で、こっちが本物なのでは?』
などとも疑われt……普通に同一人物で本物の矢車さんじゃないか!
この引っ張りに引っ張ってからの肩透かし感、あぁカブトだわ。
『影山に擬態したワームは影山と呼べないのでは?』
というゲイツと視聴者の一般論に対し、ワームがどうしたバカ野郎、俺が影山って言ったら影山なんだよと地獄蹴りをくれてくる姿。
矢車さんはこういう(面倒くさい)人だったな……って。
(具体的には40話、例の『ふきとぶ矢車』回)
◆あの巨大隕石を破壊するにはこの方法しかない
隕石がワームの宇宙船という事は調べがついているわけで、なら着陸前に突入して破壊すればいいという話。
ン我が魔王との共同作戦にウッキウキのウォズですが、ワームの側も二度目、三度目なわけで阻止までしっかり考えてきます。
そういえば何時の間にか姿が……から流れるような昭和ライダーのノリで捕まってんじゃないよ加賀美ィーッ!?
ここからたっぷり五分はハイパー加賀美フルボッコタイム……いやもう、アナザーカブトの性能以上に矢車さんの高速戦のセンスが凄すぎる。
- ウォッチをよこせ! 投げろ!
- 魔王主従、息を吸うように明後日に投げ不意打ち
- 完全に予想外の影山(……)をよそに、加賀美がゼクターで脱出してウォッチ回収に
- アナザーカブト、クロックアップ
謎爆発に突っ込んではいけない。カブトの撮影はお金がかかるのだ……
テンションで振り幅激しいですけど、こと読みあいに関しては天道とこの人がカブト二強で異論ないと思います。
基本に忠実な後の先のクロックオーバー潰しで魔王トリオ敗北。
カブト着こんだ矢車さんとか、こんなの実質天道じゃん……
(そもそもアナザーライダーってそういうものなのですが)
◆影山、お前地球滅ぼそうとしてんのか?
ごめんな兄貴。俺もう、兄貴の料理食べられないよ……なんて、ワームはいってくれませんが。
(というか、ワームは普通に飲食できます。たまに豚のエサァァァーッ! とかなるけど)
地獄ラーメンに口をつけないのが『あぁ、この影山は影山じゃないんだな』と、たぶん矢車さんも理解していたと思います。
真意を問うあたり、矢車さんに『いざとなったら影山は俺が』という気持ちはあったと思うのですが、結局『俺はお前と地獄で生きるよ』と流れてしまう弱さが、哀しくも愛おしい。
当時は地獄()だったのが(※)、完結から十三年という年月を経て本当に地獄になってしまった。
※矢車役の徳山さんのぶっちゃけ話……急に再オファー来て、地獄ジャケット渡されて『俺、何があったの?』と聞いたところ、誰も何も知らなかったという……笑えない笑い話
◆お前と時の王の力が共鳴する時、新たな時代が誕生する
だからそのウォッチは俺が妹に渡してくる。お前の意見は求めない!
オーマジオウに続き、君も兼崎さんの天然キャラがにじみ出てきたなスウォルツ氏……ウール君が奪還したウォッチを無言でもぎ取り、自分の手柄みたいに返却する絵面が面白過ぎる。
しかも例のこの洋館で。なんか既視感あるディケイドのぶっ転がされ方から続いて。
……いや大事なのはそこじゃない!
アギト回でツクヨミの正体はオーマジオウ=ソウゴの親族という説を提唱させていただきましたが……外れてはないものの、意外なところから生えた血縁関係。
スウォルツとツクヨミは兄妹だった
これまでの描写(大人のツクヨミに気づいた様子がない)から、それも相当に長期で不条理に引き裂かれていた?
二人の両親の姿がないのは?
考えるほど、謎は解けたようで深まっただけのような……うーん。
◆あんたは立派な戦士だ
天道ならこうストレートに言わないよね……と、同時に加賀美の成長に必要なのは、このストレートさだったのかなと。
変身者は矢車さんですけど、強さも立場も天道そのものというのは、うまいことやったなって思います。
(カブトには最終話前で勝ってただろ、と思われるかもしれませんが、アレは天道の作戦込み&ゼクトルーパーの援護もあったので)
仮面ライダージオウ 第37話「2006:ネクスト・レベ…
仮面ライダージオウ 第37話「2006:ネクスト・レベル・カブト」
ちょっとカブト舐めてました……カブトが最強というか、『カブトの世界』がヤバい。
隕石が降り、擬態する異星人が日常に潜み、ライダー怪人ほぼ全員が高速戦闘能力持ちという殺意の高さ。
高速能力持ちライダーも増えましたが、その中でも格の違いを見せてくるとは。
◆新しい地獄が始まる
隕石! 影山! NEXT LEVEL……の、イントロ!
アギトに続き、がっつり引き込んでくるアバンで掴みはOK。そして始まるワーム地獄。
リポーターが変身したのはネイティブ化的なのかと思いましたが、角もないようなので普通に擬態?
(ネイティブ関連はカブト屈指のややこしい設定なので、避けたのはわかりますが)
影山もネイティブじゃなかったですし……視聴後、思えばこの時点で『ネイティブ化した影山(本物)ではない擬態』って区別していたのか。
◆何か見落としてる気がする
劇中でも遂に言及された
『アナザーライダーとレジェンドが共演できるようになっている問題』
それを指摘するツクヨミも『何か』『気がする』という、隣の視聴者みたいなこと言っている我が魔王の口調という意味深ぶり。
アギト編からご無沙汰だったツクヨミの力、今回は時間操作に加えて予知(と、それを利用した擬態察知)と絶好調。
この手の能力通り、危機的状況が覚醒させるのか……と、いうところで現れる門矢 士
前回のバスジャック事件からツクヨミにターゲットを絞ったのか、さいしょからか。
変身しなくても、登場だけで空気もっていくのがズルい……。
◆甘く見ない方がいい。彼らは成虫に進化する
そして進化すると……【Clock Up】
※ワームのクロックアップは生体能力で無音ですが、判り易さ優先で一つ
十年前、ディケイドでも猛威を振るったカブトの世界の脅威。
戦闘員ポジションのサナギワーム以外、ほぼ全員がノーリスクで高速戦闘してくる恐ろしさは健在。
(匹敵するのは戦闘員まで全員不霊体のゴースト、怪人全員が速度低下持ちのドライブ世界もですが、生身で対抗できるのと擬態のぶんで脅威はだいぶ下)
ですが……甘く見ない方がいい。二期ライダーはだいたい高速フォームがある。
ファイズアーマーにアクセルはないけど……フューチャリングシノビ、リバイブ疾風でさくさく始末される生体ワームに時代の流れを感じます……カブト世界、本当の怖さはここからなんですが。
◆弟は俺が守る
平成2期に珍しく(!)高速フォームを持たないジオウVSパンチホッパー初披露のクロックアップは、予想通りジオウ大苦戦。
カブトライダーズとほぼ同能力のゲイツリバイブが切り札だった通り、予知を超える高速戦闘は未だジオウの泣き所。
ガタックの援護と防御力、予知の合わせ技で何とか追い込むも……大方の予想通り、アナザーカブトは貴方か。矢車さん。
インターセプトのタイミング、回し蹴りライダーキックの鋭さが天道そのもので恐ろしい。
◆渋谷はいつあんなに復興したんだ?
Q.地獄兄弟って、あの二人が?
A.いや別に兄弟でもなんでもないし、地獄も自称だぞ
一言で説明しきった……加賀美、キサマ説明し慣れてるな!
カブト編なのに食事出ないのが皮肉っぽいクジゴジ堂。
単独で影山を追っている様子の加賀美、ZECTは解散したのかな……と、考察始めようとしたところで、この爆弾発言。
ジオウの設定が出た時から、渋谷隕石と渋谷廃墟については都度都度ネットでも話題になりましたが……そこでディケイド案件(世界の融合)が出てくるとは。
ディケイドのライダー消滅ほど劇的ではないものの
(共存出来ているのはMOVIE大戦~ジェネレーションズや春映画のおかげ? メタメタですけど)
世界の融合と、それによる拾捨選択は行われていて、その中で渋谷隕石と渋谷の問題は捨てられたという事……なんでしょうか。
あるいは世界は消えて人物だけがジオウの世界に(知らぬ間に)来たのか……この辺りは士が説明にきそうなので、今はまだ触れない方がいいのかな。
◆俺たちは地獄を見過ぎた。これ以上地獄は見たくない
加賀美の説明通り、今回の影山はワームの擬態……少なくともジオウの世界では、本来の影山は矢車さんがケジメを付けた模様。
恰幅については触れてはいけない。本人も気に病まれているのだ
そうなると気になるのは『この矢車さんは本物なのか?』という点。
カブト本編で非常にあいまいな退場だった二人、そこにワーム擬態の真贋の問題を持ってくるか……恐らく答えは次回出るのですが、少なくとも影山は倒さなければいけない相手。
お人好しに見えて、アイコンタクトでウォズを使いこなすソウゴ君、マジ魔王。
クロックアップにギンガブラックホールの重力で対抗するのは、カブトVSドライブという感じもあり、ニヤリとさせてくれます。
◆我が魔王はあの隕石を!
……で、出番を譲ってもらってギンガVSアナザーカブトin矢車さん。今回、危機また危機で役割分担が小気味良いです。
前回マンホールされたぶんまでフューチャリングギンガ大盤振る舞い、相手にとって不足なし。
……とはいえギンガワクセイ、一応別フォーム扱いですが基本スペックはギンガファイナリーとほぼ同一。
相違点はインジケーショントラックアイによる動体視力の強化(高速戦闘の知覚)と、エナジープラネット(エネルギー弾)の広範囲化で、対集団・対高速フォームといったところ。
この的を絞らせてからの飽和攻撃は、ザビー時代の矢車さんがZECTシャドウ隊との連携で得意とした攻撃。
これが決め手になるとは皮肉……って、思いましたよ。姿が消えるまでは。
仮面ライダージオウ 第36話「2019:ハツコイ、ファ…
仮面ライダージオウ 第36話「2019:ハツコイ、ファイナリー!」
さよなら、俺の初恋(物理)
マンホール特撮で色々ふっとんだ感じですが、それ以外は終わってみるとキャラ崩壊の感じはないというか、平成二期って実は敏樹氏の延長線上なのでは……と気づかされた日曜朝。
(もちろん、アクの強い表現はソフトにしたり、理由や説明をはっきりしてわかりやすくはしていますが)
平成一期は第一弾のクウガが本当に異端児で、そこからどうすれば子供やライト層が受け入れてくれるのか『勝利の方程式』を試行錯誤していった系譜図でもありますが、その中で芝居がかった演技や性格で印象付ける、いわゆる井上節が残ったのは、伊達に東映の用心棒と呼ばれたわけではないと実感させられました。
(今の方向性を決定づけたのは『電王』のヒットだと考えていますが、その電王のメイン脚本は敏樹筋(っていうのも変ですが)の靖子にゃんなわけで……)
◆一つ見たところ、あれは純粋な力
開幕一分でギンガの説明全部終えやがった……。
冒頭の通り、敏樹氏の難点として説明不足がありますが、書く側に回ってみると、ここまで思い切りよくぶった切れるのは一週回って凄い。
普通『AがXという行動する話を書け』って言われたら、人物AがXという行動を始める理由とか、人物Aの人となりとか、行動Xの意味とか少なからず尺とるわけですよ。
でも切っちゃうんだなぁ!
失礼……宇宙(世紀)から妙な電波が混じりましたが、本当に敏樹氏は過程を書かない。
全くと言って書かないかわり、意味深な一言を登場人物に言わせる。
すると視聴者が勝手に想像や推測を始める。圧縮完了
この『視聴者・読者に想像させる(想像を誘導する)』テクニック、敏樹氏は拾捨選択が非常にうまい。
(受け取る側が作品にある程度のめり込んでないと想像してもらえない=説明不足と揶揄されるリスクも勿論ありますが)
見返してみてもギンガの説明に使う尺……うん、ないわ。
◆条件がある。全員、私の前で跪け
前話感想でもちょっと触れた問題の予告のシーン。
ホンがホンだけに悩むところがありますが……こなれた動作のスウォルツ氏、やはりオーマジオウと関係ある、それもウォズとほど近い立場なのでは?
振る舞いがすごく似てるんですよね、この二人。『女王陛下』を『我が魔王』と置き換えても違和感ない。
例の跪け! も(強制冷やし土下座のゲイツ君は除き)ウォズとスウォルツだけが『跪く』意味を理解していて、跪いていない。
(Google先生に聞くのが早いですが、二人は腰を落とさず片膝立ちで俯いただけ)
祐子も指摘しなかったのを見て、器を察した感すらあります、この二人。
◆その女はやめておけ。その女に気を許すな
セーラー服のセーラさんは許さないけど、懐いたソウゴ君には気を許すし、なんでも聞いてくれる祐子さん……振り返ってみると、これも彼女の異常性なのですが。
忠告に来たガルルはお前何で従ってんだよ……ですけど、キバの設定上、そうでした。
アームズモンスターの姿って、シールフエッスルでキャッスルドランに封じられた姿で、主たるキバの命令には逆らえない。
(劇中だと封印直後にキバの鎧が奪われたうえ、渡は放任状態なので殆ど自由意志でしたが)
自我の許す範囲でキバの力を渡すべき人物を探していたのか、次狼さん……。
◆怖いんです、裕子が
元恋人たちを訪ねたゲイツに明かされる衝撃の真実。
井上脚本の真骨頂とも言える『仮面の下の怪物』
闇のキバの下にはファンガイアの王たるバットファンガイア。
黄金の牙を纏う渡もまた飛翔態という怪物の顔をもつ。
人間の名護さんすら、ノベル版では暴走する正義という怪物の面を見せました。
ではアナザーキバは?
仮面ライダージオウ 第35話「2008:ハツコイ、ウェ…
仮面ライダージオウ 第35話「2008:ハツコイ、ウェイクアップ!」
ここが敏樹の世界か……。
当時のキバ、当時の敏樹を知る人さえ困惑させる辺りが実に敏樹の世界。
でもなんだかんだで……この人の話、やっぱり好きかもしれません。
あ、ウォズえもんに倣って祝いますね。
祝え!
昭和と平成を繋ぎ、平成ライダーを知らしめた男、井上敏樹の帰還を!
そして平成と令和を繋ぐ、新たなる脚本家、井上亜樹子との共演を!
今、新たなる井上家の歴史の誕生である!
……はい。今季鬼太郎から井上亜樹子名義で活動中の御息女と、狙ったようなタイミング。
(敏樹氏の父、伊上勝氏との確執を考えますと複雑ではあるかもしれませんが……)
◆今回常盤ソウゴには別の意味の試練が待っている……初恋
開幕五分からかっ飛ばす敏樹節。
オーバーアクション、例えや比喩を多用しつつ、こってり濃厚メランコリックな台詞回し……でも芯の部分は外さない。
何を書いても敏樹味になってしまうけど、敏樹氏のキャラは彼以外には書けないという絶妙な崩し方を再認識。
キバ編という事で狙っているのもあるのですけど、敏樹氏がソウゴ君を書くと音也っぽいキャラになるのね。一方ゲイツはネコになった
そして……敏樹氏というか、キバといえば外せない話、そしてあの人。
◆私はこの世の法律を変える、そのために王となる
我が魔王の初恋の人が753だった件。
釈さんから逆算したのか、脚本との核融合の結果なのか。おぃ敏樹ィ!?
自動車を蹴り止め、世界征服を公言する、この人材が市民として闊歩しているのが敏樹の世界の恐ろしさ。
いやまぁ、割とキャラ造形は納得というか、アナザーキバ@北島さん。
名護さんも
私が組織の長となり、ゆくゆくは世界の在り方を管理したいと考えています
とか素面で言えちゃう王の素質がありますし。
(というか、演者の加藤さんが引退されてなければ、彼がアナザーキバだったんじゃないかなという馴染み具合)
愛ゆえに王となるキバのアナザーが、自らの正義のためなら親でも断罪する名護さんという対比軸は当時から構想していたようなので。
(敏樹アンリミテッド版ことノベル版では実際ラスボスとして立ちはだかっている)
そして冗談みたいに強い。
それも何となく勢いで負けたとかでなく
(ジオウIIじゃなかった? 大丈夫、いつもの敏樹……というか田村監督だ)
これまでのキバ装着者で文句なしに、最もアームズモンスターを有効活用してくる圧倒的説得力。
配下として死角を庇わせつつ、間合いに合わせて武器として使う。
インターセプトされてもガルルたちの意志で反撃でき、別のアームズモンスターで迎撃可能という隙の無さ。
本来の使い方はこうだったのか……と納得しそうになりました。
往年の敏樹氏はあまり戦闘に細かい指示を出さないという話でしたが……ライダータイム龍騎では、けっこう細かく書いたらしいので、案外これも?
◆もうすぐ世界が終わる。それまではなるべく、美しいものを見ていたい
ザンキさん! じゃなかった次狼さん!
カフェ・マル・ダムールはオーナー交代……木戸さん、キバ当時五十代半ばだったので鬼籍はないと思いたいですが、あってもおかしくない年齢なのが少々不穏。
(最近知ったのですが、容姿の変化のなさから人間以外の魔族説もあるらしいですね、マスター)
そしてさらに不穏な『世界の終わり』……時の扉による未来への移動は劇場版位でしたが、次狼さんが見たのはどの未来なのか?
勿論、この後の未来の宇宙からきたアイツへの伏線なわけですが、本当に見たのはそれなのか? という。
◆お前は失敗作よ! 私のこの顔に傷をつけるとは!
マンホールが飛び、マンホールが盾になる。キバではよく……あってたまるか!
オーラさんほんと不憫な姿が板についてきて……そして触らぬ神に祟りなしを決め込むウール君&スウォルツ氏が心得すぎている。
面白過ぎる次回予告でも
- 既に跪いているスウォルツ&ウォズ
- 命令を待って深々と跪くソウゴ
- とりあえず合わせとこう感あるウール&ツクヨミ
別に目的達成してくれるなら、土下座でも跪いても減るものはないですもんね。
(ウォズもそうなのですが、跪きつつも頭が高い……首を差し出す礼でなく、すぐ動きだせる形だけの姿勢なのが細かい)
◆何か……くる……!
もはやしっちゃかめっちゃかな戦場に突如降ってくる、あの隕石は……!
仮面ライダージオウ 第34話「2019:ヘイセイのオニ…
仮面ライダージオウ 第34話「2019:ヘイセイのオニ、レイワのオニ」
英語に Life goes on という慣用句があります。
仮面ライダーではオーズのOP『Anything Goes!』でも歌われてますが
(Life goes on! 本気出して戦うのなら……)
『それでも人生は続く』あるいは同作本編を締めた『旅はまだ途中』『大丈夫、明日はいつだって空白』といった意味なのですが、まさにそんな印象の響鬼と京介のエピローグ。
視聴者も作りても番組外の事情に振り回された響鬼ですが、本編の話はオロチという、特に忙しい時期を焦点とした一年間の鬼のドキュメンタリーなんですよね。
本編の後も魔化魍は現れ続け、鬼たちは弟子たちを鍛え、戦い続けている……ジオウ本編に魔化魍は一切出ていないのですが、しっとりと番組を振り替えさせられるいぶし銀の一編でした。
オーズの後藤ちゃんにも似たところありますよね、京介。変にプライド高くて、それを捨てられないって。
◆自分の弟子の不始末は師匠がつける……それが鬼の掟だ
トドロキ君がキッツイこというのは鬼を継げなかったせいでなくて、そっちの問題か!
しれっと裏設定が特に解説もなくでてますが、まぁ考えれば当たり前の話……軍隊でいう脱柵(脱走)のようなもので
- 自分の弟子が鬼の力を乱用した場合、師匠が責任をもって止めなければならない。場合によっては抹殺してでも
- 吉野の猛士本部には憲兵(MP)に相当する対鬼の専門の鬼『鬼祓い』がおり、最悪は彼らが始末をつける
そもそも猛士という組織はある鬼の暴走に端を発しているわけで、迫害や暴発を防ぐ倫理教育は勿論、暴走した場合の備えがあるのはある意味当然。
で、そいつらがやってこないのは……トドロキ君が頑張ってたんでしょうね。
彼の師匠である、かつてのザンキさんのように。
◆私は『祝う』とは何か、わからなくなってしまった
なんのギャグだと思いましたけどウォズ……実際マネしてみてわかったんですけど、『祝う』ってすごい楽しい。
ほら、ほろ酔いのおっちゃんにーちゃんが『カンパーイ!』って一人でやってたりするじゃないですか。
アレに近いノリで、デカい声上げることが楽しい、祝辞を考えるのが楽しい、注目されるのが楽しい、曲がりなりにもポシティブな内容なので悪く思われることもないし……麻薬じみてます、コレ。
自分の敬愛する主人のためとあれば猶の事……何のために祝うのか、誰のための祝いなのか。
◆目を醒ませツトム! 鬼の誇りを思い出すんだ!
翻って京介。
冒頭で後藤ちゃんに似てると話しましたけど、まさに5103
ロケットランチャーこそ飛んでこないですけど、半端な必死さが邪魔にしかなってないのは、本当に彼の空回りが被ります。
ソウゴ君の
古き友は言った。
君の欲望はいつも
◆傍にいるって、それだけで凄いことじゃないですか
迷えるウォズと、更に弟子を渋るトドロキ君にも、いっちょ弟子修行してみっか! とグイグイ押していけるのがソウゴ君の王の器。
この魔王、最近まで友達いなかった癖に(禁句)、一人ではどうにもならないって時を見極めて、そういうのにだけスッと手を貸してくるのが……原点見直してこい、ってことですよね。今回の場合。
そのウォズの原点……なんでウォズは祝うの? 予言者なの? という話題でよくあがっている一説ですが
『オーマジオウがウォズを祝福したから』
というのが、割と有力なのではないかと思います。
序盤の方がはっきり言ってますが、ウォズが祝うのは『継承の儀』つまり洗礼。
そして(宗派ごとの背景は別として)洗礼の社会的意味は
『お前はここにいていいんだよ』
『今まで色々あったけど、お前を受け入れるよ』
という社会からの承認、自己の肯定にあります。
(前回、ツクヨミに『お前の祝福は偽物だ!』と言われてズガーン! となっていたのはギャグでもなんでもないのです……)
恐らくオーマジオウとの馴れ初めは
『俺はお前を祝福する。お前も誰かを祝ってやれ』
と、ざっくりこんな感じではないかと。
ザンキさんへの押しかけ弟子だったトドロキ君も、また似たような所があって
(魔化魍との戦いを見て、身一つで押しかけたという話。『お前なんか面倒見れないよ』とザンキさんが言ってしまえば、それまでだったわけで)
師弟と主従。形は違えど二人には共感できる部分があったのではないかでしょうか。
◆ツトムにとってはアンタが響鬼だったんだ
仮面ライダードライブサーガ 「仮面ライダーブレン」第2話
事実上の本編。
心配されていた時間配分も後編12分で計20分ありましたし
(それもCMやOPなしの尺なので実質TV本編1話相当……なお石ノ森プロ描き下ろしのアイキャッチはある。だれがそこまでやれと(略))
※本作『ドライブサーガ』名義ですが、オチがジオウドライブ編につながる可能性が出てきましたため、2話のみ『仮面ライダージオウ』タグを追記しました。
前編と逆に戦闘以外はシリアスで、戦闘ははっちゃけ……ぶっちゃけ某NO RI DERのあのノリ。
ただまぁブレンさん、能力が能力なので……このノリで済ませないとAMAZONZってしまうのか。
(本編ではマッドドクターを始め天敵が多く、超進化直後くらいまでしか活かせてませんでしたが、逆に言えばそれほどヤバい能力なわけで……)
改めてブレンさんの強さとかっこよさを堪能させてくれます。
※一応、今回もネタバレ防止スクロール設置します。
問題ない方はクリックかスクロールで移動ください。
仮面ライダードライブサーガ 「仮面ライダーブレン」第1話
時代が終わる
ブレンがギリギリすべり込む
……えぇ、まぁ。
平成のうちに書くといいつつ、ブレンさん並のすべり込みなんですけど。
包み隠さず申し上げますと
既にご存知の方も多いと思いますが 【上映時間:8分】 これである。
TTFCの都合で一本撮りしたのを二分割したという話ですが(先に公開された『仮面ライダーシノビ』に近い感じ)
後編が長くて計20分あれば御の字、下手すると前後合わせて15分かな……。
困った(喜ばしい)事に面白くはある。面白くはあるんですよ!
リクエスト600字にプロフ1枚貰えば4000字一本書けるスキルでも、これは……ええい、ままよ!
※ネタバレもあったものじゃないですが、一応防止スクロール置いておきますね
(問題ない方はクリックかスクロールで移動ください)
仮面ライダージオウ 第33話「2005:いわえ!ひびけ…
仮面ライダージオウ 第33話「2005:いわえ!ひびけ!とどろけ!」
時代を駆け抜けた平成ライダーたち。
その力が今、未来へ受け継がれる!
祝え、平成最後の仮面ライダーの誕生を!
……あ、間違えた。
本当に最後の最後にヘッドスライディングで滑り込んできた人は別口でやります。平成のうちに。
ウォズじゃないですが、やらねば!
◆遂にこの日がやってきた……!
ウォズが壊れ……いやもう半月くらい壊れっぱなしだった。
白ウォズ消滅からずっとこんなん調子で……真面目な話、憧れの我が魔王と一つ屋根の下どころか身も心も一体とか、躁病患っても不思議はなし。
(前回、遂にソウゴ君がキレて、今週頭はゲイツ君マジギレというあたりで日常も大体お察しの様子)
ここから太鼓祭りが始まるあたり、もしかして夏のギャグ回ならぬ、連休のギャグ回なのかなーって……。
先週ちょっと勘違いしてましたが、京介本人じゃなくて響鬼の弟子がソウゴ君の同級生だったのね。
彼の名前は鼓屋 ツトム。
響鬼における名前の法則は満たしていますが……?
◆鬼の不始末は鬼がつける
鬼と言えば響鬼と関係あるのかなー、って話始めたところで襲ってくるアナザー響鬼にオーマジオウ(CV:ジャック・バウアー)の片鱗を感じずにいられない。
(実際、因果への干渉力は示唆されているので偶然というわけでもないのが……)
しかし引き付けられてきたのは響鬼ではなく轟鬼……予告で京介も響鬼さんの『シュッ』をやってましたが、トドロキ君もザンキさん味増してますね。
(音撃斬のSEが烈斬になってるのは……機能更新した? プロップは烈雷で変化ないようですが)
予告で映ってたクウガアーマーはちょっと残念な感じでしたけど……次を期待してもいいものか。
(ゲイツの『鬼には魔法』も謎でしたけど、『響鬼の同年はマジレンジャー』という呟きに納得。魔法ってそっちか!)
◆俺は桐谷 京介、ヒビキだ
最初にいっておく。俺はかーなーり(略)いや登場頻度的に中村くん=桜井侑斗(ゼロノス)のイメージが強いもので。
(あとリアル視聴で京介にあまりいい印象がない……)
あれから14年、中村君もそれこそ大人桜井さんできる年齢で面影も……と思わせて。
ライドウォッチに見覚えもない辺りでン? となって。
清めの太鼓は自然の祝福云々でアレ? となって。
写真、トドロキ君とツクヨミの話で、あーっ……と。
そうでした。バイクになる方に負けず劣らず、こっちの桐矢も割と虚言癖あった……それもかーなーりダメな方向で。
あぁ(侑斗じゃなく)京介だ……と思う反面、相変わらずかよ京介ェ……という複雑な気持ち。
◆そんなことより、いま私にはやらなければならないことがある!
そんなこと言ってたらVSアナザーヒビキ第二戦、エグゼイドアーマー持ち出すソウゴ君でダメでした。
(一応面識あるんですよね、監察医……平成ジェネレーションズFOREVERにカメオ出演してたから)
アナザー響鬼初回も横槍はいらなければって感じでしたが、リバイブまで持ち出されると打つ手なし。
別にウォズまで呼ばなくても……って。作劇上、ツクヨミ外さないとウール君が射殺されるのか(戦慄)
ま、まぁこのままだとウォズが色々ヤバいので我が魔王ナイス判断でもありましたが……。