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仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザーエンディング/1

仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング
第一弾『仮面ライダーブレイブ&スナイプ』感想


 あくまでVシネの先行上映ゆえ仕方なしですが、全国22館……こういう時、関東圏に住んでいて本当に良かったと思います(ほろ)
 上映から一週間というのに子供連れで席ギッシリで、未だ冷めぬエグゼイド人気を実感させられましたよ。

総括(ネタバレなし感想)
 映画や限定動画のようにゲーム用語で表すなら、まさに『エクストラステージ』
 本編クリア後の最強装備と仲間を前提に、本編ではありえなかった縛りや超強力な敵に挑むあの感覚。
(コンシューマで言えばウィザードリィのシナリオ#2(邦題:ダイヤモンドの騎士)とか、不思議のダンジョンシリーズのオマケダンジョンとか……)

 お話は本編で完結してるし、挑まなくても何も問題はない(ストーリー的にも本当にマジで)
 エグゼイドが好きでもっと楽しみたい人のために用意された一編でした。
 ゲームのシナリオ紹介風にまとめるとこんな感じですかね?
エクストラシナリオ『ラヴリカの逆襲』
 檀黎斗神がラヴリカバグスターを復活させた!
 今回の攻略対象は消滅したはずのブレイブの恋人『百瀬 小姫』
 感染者の消滅までは1日、午前0時までに小姫を解放しラヴリカバグスターを撃破せよ。

【勝利条件】
 1.ラヴリカバグスターの撃破

【敗北条件】
 1.いずれかの味方ユニットの撃破
 2.ラヴリカバグスターの出現から1日間の経過
 3.エグゼイドが事件の真相に気づく
 何気にいやらしい(そして秀逸)なのが敗北条件3。

 リプログラミングを使えば勝利条件を満たすのは楽勝なんですけど、同時にバッドエンド直行という……檀黎斗神、いつかは『クソシナリオ書きそう』とかいってすまんかった。
 あんたやっぱり神マスターですわ。

※意味と詳細はネタバレ感想にて。視聴済の方はスクロールして閲覧ください。

 


ネタバレ感想

 ハイパームテキを使えば楽勝だが、飛彩と大我の心が死ぬ。

 ラヴリカ復活が檀黎斗神の仕業な以上、ルークの感染も彼がニコの所在を知ったのも全て仕込みですよね、神。
 そしてCRが乗ってこなければ、もしくは失敗すればクロノスのガシャットは手に入らない=野望も自動的に潰えて終了という……この外道さとロマン的ゲーム要素のバランスが実に檀黎斗神らしい。

 実際所業はド畜生だし、登場人物たちの心中は最悪でしょうけど……悔しいけど物凄い面白いよ!
 達人の縛りプレイとかRTA動画のような高揚感で60分あっという間だったよ! おのれ檀黎斗神!

仮面ライダーブレイブ/鏡 飛彩
『小姫……すまなかった。俺があの時、見ていれば……』
 男の子が大人になる最後の試練、それは好きな人を大好きだといえる事……と、いう考察はGガンダム関連の書籍で見かけたものでしたけど、今の飛彩先生に送りたい。
 Vシネにいたってもキスもなければ抱きしめもしない、触れ合うことすらできなかった二人。
 ですがクライマックス、ただ一言だけでラヴリカに圧勝してしまうというのが、このカップルをよく表してると思います。
 再会はあるにしろないにしろ、小姫さん以外とカップルは無理よね、飛彩先生。
 ラーメンを汁なし麺に変え、サバミソをフォーク&ナイフで切り分ける変人と笑い合える人間なんてそういませんて。
(笑う事は誰でもできるけど、つられて飛彩が笑う笑顔は、ね……)

仮面ライダースナイプ、仮面ライダークロノス/花家 大我
『お前がどこへいっても、俺はお前の主治医だ』
 先発者の感想でもバッド~ベターエンドまで感想幅が激しく、実際見て『よくこの結末にしたな……』と思わされた男。
 インタビューでは
『ニコとの関係は一つのイメージにとらわれないようにしたいというのが(二人の間で)あった』
『ちょっとヘンな間があるのが大我とニコらしい』
 と語っていて、続編へのフリと、その辺りを尊重したのかな……と思いますけど、本編がいい雰囲気で終わっただけに。
 ちょうどニコ動で振り返りやっているのもありますが、実はオーズ……英司くんの同類なんじゃないでしょうか、この人。
 戦闘面では……遂にやりやがった、の一言。
(結果としてシミュレーションゲーマ君がリストラされてしまいましたが……)
 見た目は全く変わってないのに動きだけでヒーローらしさが溢れて後光さしてますわ、大我クロノス。
 小姫への一手は本編中最も美しいポーズと管理者権限行使でした……。

西馬 ニコ
『じゃ、すぐ来てよね。アメリカでも、風邪ひいても、30分以内に!』
 ルークの一件で世間の風評がちょっと心配。
 普段からがさつさで割喰ってるところがあるだけに……今は大好きですよ、私は。
 あの状況ゆえのあの台詞で、それを誤魔化さず果たそうとするって優しさ、義理堅さは大したものだと思います。
 ルークへの感情は好きとか嫌いとかではないですよね、少なくとも今のところは。
 今回のメインテーマが『過去との決着』なら、彼はニコにとっての決着をつけるべき過去=子供だったゲーマー時代の象徴という印象。
 本編では深く考える機会も時間もなかっただけに、こういう展開は必要だったのではないかなと。

仮面ライダーエグゼイド/宝生 永夢
『飛彩さん……また何か隠してません?』
 バッドエンド要員と化した本編主人公。
 気持ちはわかるけどその目はやめて! マジ怖いから!?
 本作でも軽く触れられてますが、檀黎斗神脱走の主犯みたいなもので、責任感からの殺意が半端ない。
 変身なし、出番はヘリポートの1シーンだけなのに、なんだこの存在感。
 飛彩先生、よくあの尋問(というしかない雰囲気)を切り抜けたな……。


仮面ライダーレーザー/九条 貴利矢
『助けがいるなら……ノってやるぜ?』
 永夢同様に変身なしですが、よき先輩であり三部作を繋ぐ狂言回しとして出番はかなり多め。
 まぁトリロジーの最終ランナーですしね。
 実のところ、今回も飛彩の立ち回り次第では助力を頼めた可能性大。
(彼の方も近しいものと死別した同士、飛彩にシンパシーを感じている様子すらある)
 ただまぁ……今回、相手があのラヴリカなんですよねぇ。いたとしてもできそうなのはメイン二人の足(バイク)くらいか。
 レーザーonブレイブorスナイプは一度くらい見たいものですが……。

ラヴリカバグスター/天ヶ崎 恋
『座右の銘は……世界中に I  miss you!』
 なんだかんだでトリロジー第一弾最エンジョイ勢。
 なにせ本編の最後がリプログラミングぶちこまれての絶版キック(ポーズ&クリティカルクルセイド)という、空気読まない畜生ゲーマー&クソ運営のダブルコンボでしたからね……。
 リプログラミング抜きではクロノスすら手が出せない『ムテキ』ぶりから、恋の戦いに敗れて散る最後まで、最高に輝いてました。
 もちろん劇中は命懸けの戦いなんですけど、本編で語られた今では憎めない悪役俳優みたいな感情を覚えてしまいます。彼を含め、バグスター陣営の皆さんには。
 ベストバウトをありがとう、愛しのラヴリカ社長。

仮面ライダーゲンム/檀 黎斗神
『私は……神の中の神となる!』

世界中から I hate you

 まごう事なき諸悪の根源……って何も変わってねぇーっ!?
 顔を見せるだけで人々を笑顔にする男を飛び越え、もはや話題に出るだけでMAX大草原。
 何がヒドいって『檀黎斗が脱走した→事件はヤツの仕業か!』で、誰一人疑う事ないって圧倒的(負の)信用度。
 せめてポッピー、なんかフォローしてあげてよぉ!? 実際ヤツの仕業なんだけどさ!
 しかし肝心の本人は本編~夏冬映画の廃テンションから打って変わって、今回は事件の黒幕を形にしたような落ち着きぶり。例のバカ笑いさえなければ
 冬映画辺りでは悪ノリがすぎるなぁ……と、思い始めてたのですが、今回を見ると(演者の)岩永さん、味方の時は意識してバカやってたのかなと。
 何度も永夢たちを助けたとはいえ、過去の所業は邪悪そのもの絶対悪。そういう人物と主人公が手を組むという不快感を薄める意図あっての狂人演技だとしたら……って、考えすぎですかね。
 まだ『コイツはバックアップ黎斗3号で、バカやってる神とは別人です』って可能性もなくはないのか……。

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