記事表示
仮面ライダーエグゼイド 第45話
仮面ライダーエグゼイド 第45話「終わりなきGAME」
一年間、ありがとうございました。
さぁ、ゲームクリアだ。
※今回は最終話という事で、ちょっと形式変えてまいります。
キャラクター、物語への総括も合わせという事で。
◆仮面ライダークロノス/檀 政宗
『君たちの運命は……バァーッド、エンドだ』
『最期の審判はくだされた……!』
ラスボス……とは言い難い、初登場より何度となく
ゲームだったら盛り上がりに欠けるなぁ……と思って振り返ると、一番ゲームっぽくない(良くも悪くも『ガチ』な)人という印象に落ち着きました。
そんな彼がラスボスというのは、ゲームの世界が現実になるエグゼイドという番組における一種のアンチテーゼ的存在だったからなのかもしれません。
与えられた結末すらも拒否して逃げ切った最期……ゲームなら最後の最後で衛生省と黒幕、とかだったのかもしれませんが、現実はそうじゃないよねって。
(思わせぶりだった衛生省が何事もなかったのも、そういう意図……?)
◆仮面ライダースナイプ/花家 大我
『これ以上絶対に何も失わない、そのために』
『ったく……ここはゴミ捨てじゃないっての!』
闇医者→妖怪ガシャットよこせ→光医者と、何気に永夢と並んで変化の著しかった男。 真意は最初から『英雄という生贄は俺一人でいい』で一貫しているのですが、最初のやさぐれっぷりは本物で……前にも触れましたが、ニコとの出会いがなければ多分途中で死んでいたでしょうね。
バトルシーンのクライマックスは前々話のクロノス変身で、その後の活躍は大人しめでしたが、表世界で開業医になれたラストだけでお腹いっぱいです。
(医師免許は失効するとそれっきりなので……トゥルー・エンディングでもボカした感じでしたし)
ニコとお幸せに、末永く爆発しろよ!
◆ライドプレイヤーニコ/西馬 ニコ
『医療事務の募集見てきたんですけどー?』
まさかの幻夢コーポレーション筆頭株主
あれだけやらかしてよく幻夢潰れなかったなー、ってトゥルーエンディングの時も思いましたけど、そういうオチかよ!
ゲームの腕については劇中で活かしきれたとは言い難いですが(周りが装備揃った天才揃いですしね……)
ライドプレイヤーのカスタマイズ設定とか、地味にクレバーなところ見せてくれててニヤリとさせられました。
きちんとヒロインしていて、かつ足手まといすぎず、絶妙な立ち位置を一年近く、よくうまくキープしたと思います。
大我とお幸せに。
◆仮面ライダーブレイブ/鏡 飛彩
『人の命がかかっている限り戦い続ける! それがドクターだ!』
『もう涙はノーサンキューだ』
一時の闇堕ちこそしかけたものの、あらゆるものを断ち切って駆け抜けたマジものの天才ドクターH。
ただ口下手だけはレベルアップしなかったようで、最後の最後でこのオチである。頑張れ後輩君。
……そういった天然な茶目っ気や、悩み苦しんでの決断も彼のヒーローたる所以なんでしょうね。
ヒーローの鑑、鏡 飛彩。うまく名付けたものだと思います。
◆仮面ライダーレーザー/九条 貴利矢
『おい、神!』
『まだまだ死ねないな』
永夢のパートナー→神の相棒・兼・御者。
出番としては四話と遅いのですが、序盤の疑心暗鬼続きの中では貴重な癒しでした。
公式にどうでもいいヤツ言われたり、善意の空回りも多かったですが……亡くなられた時は本当に悲しかった。
復活後は(本来予定外だったのと)檀黎斗(神)やパラドの存在感もあってパートナー役は譲った感じでしたが、その神を(比喩抜きで)轢いて独特のキャラ立ちを獲得。
バイクとしての活躍はもうちょっと見たかったですが……さすがに一年間バイクは今だと厳しかったか。
◆仮面ライダーエグゼイド/宝生 永夢
◆仮面ライダーパラドクス/パラド
『患者の運命は、俺たちが変える!』
『夢を見ている、のか……?』
宝生永夢ゥ! なぜパラドが消滅したのに、君がエグゼイドに変身できたのか!? その答えは唯一つ……!
はい。劇場版で答えは半ば知ってましたが、それでも泣きました。
パラド……最初は『なんだこの不気味なヤツ』という印象だったのですが29話の激白から一気に好きなキャラクターになってしまいました。
そして……彼のような裏人格、クローン、分身の類って基本的に死ぬ定め……死ぬことでキャラを立てるものなのですが、生き残り、こうも印象を残してくれるとは。
(終盤、永夢好きすぎる死ぬ死ぬ詐欺犯と化してた感はありますけど……)
そのパラドと相反するようにドンドン研ぎ澄まされて水晶の剣と化していった永夢……『二人で一人』だから、一件ヒーローらしからぬ成長も許容できたのかなと今は思います。
本当にタッグを組むのは終盤でしたが、設定を知ったうえで振り返ると二人の行動は非常に深くて面白い。
考察の答え合わせを兼ねて二週視聴、まとめようかな?
◆仮面ライダーゲンム/檀 黎斗神
『ゲームは私のすべてだ! お前のようなクズにこれ以上に利用されてたまるか!』
『やはり私は……神ッ!』
だいたい全部コイツのせい
しかし同時にだいたい全部コイツのおかげ
という、実に(祟り)神。
コイツが何かしでかして、周りがコイツの助けで何とかする……でエグゼイドの話は無限に作れるし、ライフを削り切っても第二第三のバックアップがとか平然とやりそう(実際やった)という辺りもマジ神。
当初は中盤で退場願って、復活も終盤限定的だったという話を聞いても
『ははは、ご冗談を』
と笑い飛ばしたくなるキャラ立ちっぷり、共演者を食いまくりながら引き立て役にもなれる万能ぶり、仮面ライダーエグゼイド/宝生永夢が物語の主役なら、この神はエグゼイドという物語そのものとでもいうような異様な存在感でした。
強いて言えばオーズの鴻上会長が近いのかな? セリフにも象徴される独特な価値観で動く人物(神)という立ち位置。
ただ会長ほど完璧でなく、若さというか出しゃばりで行き当たりばったりな行動力が、独特なエネルギッシュな魅力に繋がったのかなと思います。
普通なら許されないほどの外道も働くんですが、同時にヒーローの制裁もきっちり受けますからね、この人。
ただそれでもしつこく復活するし、万が一死んだら死んだで、まぁしゃあないなーって納得してしまいそうなのが、この神の恐ろしいところ。
◆そして『ビルド』、新たなスーパーヒーロータイムへ
正直な話、映画から最近まで『なんだこいつ』な通り魔という印象でしたが、前話のアレで
『神殺し』
の例に挙げられているのを見て、なんか許してしまった自分が悔しい。
(って、結局、檀黎斗にキャラ食われてるじゃないか!?)
ただまぁ、番組と改変については未だ不安です。
特撮初脚本、シリアス自体を目的にしてしまった感じが見え隠れするインタビューの話など……ただ希望としては、エグゼイドがそうした不安を吹き飛ばしてくれているので、今回もそうあって欲しいなと。
ニチアサ自体がここで終わらず、更なる飛躍をしていってくれることを期待しています。