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仮面ライダー鎧武 第46話『運命の勝者』
仮面ライダー鎧武、ひとまず完結。
『やっぱり神様エンドじゃねーか!』って声も聞こえますけど、これは旅立ちって感じが強いかなぁ。
どんなに力があっても舞台となる場所に介入しないならそれはいないも同然なわけで……って、思い切り次回予告になんか写ってますね(汗)
紘汰さんはもういないっていったじゃないですかァー!?
◆超えさせない、超えさせちゃならない!それがお前にとっての俺だ!
最終決戦は続く。
あくまで事を起こすのは戒斗で、紘汰は受け手。でもそれが正義のヒーローとして、仮面ライダーとして重要なんじゃないかとふと考えさせられたり。
超常の力はあくまで同じ力の抑止のために、社会を変えるのは人間の手で為されなければならない。
実は変革の力に一番抗い続けてたのは紘汰なんですよね。この結末に至って、ふと気づかされました。
かつて晴人がいったように、彼は最後まで平和と自由を守る男……仮面ライダーでした。
◆いつだって未来は闇の中、だからこそ光を灯しにいく価値がある
ゆえに……この選択は紘汰にとって必然でした。
黄金の果実を手にした彼が……ぇー、脱線しますけどもうちょいなんとかならなかったんですか、『始まりの男』紘汰さん。イーノックだよ、これじゃ!
(そういえばエルシャダイもバイクありましたっけ……閑話休題)
どんな願いがかなう……たとえ『やり直し』ができたとしても、今の世界を壊すという選択肢は彼にはない。
世界を救い、別の世界へと去る……地球こそが楽園であったという解釈は少し胸に来るものがありました。
今はさらば、仮面ライダー鎧武。まぁ同じ宇宙なら……違う宇宙でも誰か乱入してきそうなライダー界ではあるけどな!
◆だけど一つだけ、まだ頼みたいことがある
終末は終わり、いつもの世界が再び始まる。でも失われたものは多くあって、それは戻らなくて……そういう一過の日常は、何度見ても感じるものがあります。
(もうちょっと街全体を掘り下げてくれれば……って感はありますけど)
初瀬ちゃん、忘れられてなかったのね。末路を知る人がいなくて行方不明扱い……けど、これはすぐ知れるでしょう。
高虎兄さん、光実くん……こういう形での復活とは。
(やっぱり兄さんを殺すとか不可能だったじゃないですか! 何気にユグドラシル組で唯一生還してるし……やはり異能生存体か)
人は変わり、街も少し変わり、それでも紘汰の守った日常は続いていく。最終話はそんな半年後の話……で、いいんだよね?(汗)
◆総括的なハナシ
さて……まだ一話を残すところですが、話としては完結というところで一年のまとめ的な話を少し。
虚淵氏の起用を目玉に挑戦的に始まった鎧武。(主に虚淵氏の知名度から)色々言われることの多かった一年ですが、私としてはそれなりに楽しませてもらいました。
ただ……やっぱりストーリー展開はじめ、ところどころで至らないと感じるところがあったのも確かでして。
ダンスというモチーフが早期に終了してしまったのもそう、ロックシードのギミックももっと生かせるものがあったのではと物足りなさがまだあります。
(アームズ交換はもっと見せて欲しかったし、ゲネシスコアも『ドライバーから引っこ抜いて移植できる』って点を生かした話作りは相当できたはず)
そしてストーリー……何度となくコラボ回が挟まってむらむらさせられた鎧武ですが、振り返ってみるとそれくらい余裕があった……悪く言って『尺余り』感がひどいんですね。
これは虚淵氏の引き出しがどうのというんじゃなくて……ニチアサというのはかなり特異で、難しい仕事だったんじゃないでしょうか。
虚淵氏の得意とするもの、求められてきたもの……強烈なキャラクター、急展開繰り返してのダイナミックな短期決戦と、この環境は相性がいいとは言い難かったのではないかと。
いきなりの投入でなくゲスト脚本などで経験を積ませられれば、数年をかけて慣らしていければ……あるいはもっと違った、もっと馴染んだものが出来上がったのかもしれません。
停滞の気配が見えた第二期ライダー、再活性には劇薬の投入が必要だったのかもしれませんが……そこはつくづく惜しいと感じるところでした。