MachineWalkerTRPG 〜World Side〜
……現地標準時、早朝。大気圏の手厚い歓迎を潜り、我々は遂にその大地を視界へとおさめた。
住民たちがゼムノゥーザと呼ぶこの星の事を、我々は知らぬわけではない。
それでも、直接目にする新たなる世界の光景は我々を圧倒するに十分であった。
巨大な大陸に街の明かりが点々と輝く。人々はどのような思いでこの船を見つめているのだろうか。
『全艦、着陸準備』
物言わぬ忠実なクルーたちへと、私は指示を送る。
地球からの長く、遠い旅路は今ここで終わりをとげるのだ……。
銀河系の果て、第23太陽星系第2惑星。環境地球型、月型の2連衛星を所有……
惑星ゼムノゥーザは地球とよく似た、それでいて全く異なる文明の進化を遂げた惑星です。
ゼムノゥーザ人は遺伝子・外見共に地球人によく似ており、種族間での交配も可能です。
地球人との決定的な違いはむしろ内面…創造性の欠如でしょう。
彼らは「与えられたものを工夫する」技術には富んでいますが「ゼロから何かを発明する」事が極めて苦手です。
これは彼らの特異な歴史と周囲環境がもたらした一つの特色です。
ゼムノゥーザの歴史…有史以前
かつてゼムノゥーザに生息していたのは現在の人々の5倍に及ぶ体格を持った巨人・巨獣達でした。
彼らは高い物質文明を築き、繁栄を謳歌していたとされます。ですが…ある時期を境に巨人達の文明は突如崩壊しました。
その原因が何であったのか、巨人達は全て滅んだのか、真相は全て歴史の闇の中です。
残されたのは、今の人類・僅かな巨獣達……それに多くの遺跡群でした。
こうして人類の時代は始まりました。人類は残された巨人達の技術を発掘、吸収する事で文明を築いていきます。
MWの台頭、戦いの夜明け
はじめは生身での遺跡に潜っていた人類ですが、やがて巨人族のガーディアンロボを改造し、
遺跡のサイズにあわせた、発掘作業用の人型重機を開発します……マシン・ウォーカー(以下MW)の誕生です。
MWの開発は発掘・文明レベルを飛躍的に進めます。やがて街が、国ができ……戦争がはじまりました。
人類は、最も進んだ機械であるMWを戦闘用に改装、四足型MWをはじめとする軍用機が生まれていきます。
皮肉にもこれによる戦闘力の増大はガーディアンへの有効手段として、遺跡発掘を更に容易にしていきました。
遺跡潜り(トレジャー)間での抗争が始まったのもこの時期です。
やがて大きな戦争は収束していきますが、今度は地域レベルの紛争が拡大し始めます。
そして現在
統一暦1012年、第542植民船団…地球からの移民船が到着します。
セイバーアークを中心とした移民船団はよりによって紛争地域の真っ只中、緩衝地帯となっていた「武装地帯」へと降下、
ゼムノゥーザのそれを遥かに凌ぐオーバーテクノロジーで、瞬く間に第三勢力として君臨しました。
それから丸3年……統一暦1015年のゼムノゥーザはまだ少しばかり、未来に油断が出来ません……。
PC達はこの統一歴1015年を舞台にMWを駆るもの……遺跡発掘で生計を立てるトレジャー、あるいは戦場で戦う軍人、
何でも屋である派遣会社の社員として、冒険を行っていくことになります。
ゼムノゥーザの生態系
かつて巨人たちの遺跡や数々の秘境をもったゼムノゥーザの自然も、地球同様近代への以降とともに開拓が進んでいきました。
現在では殆どの地域で地図が作られ、秘境と呼べる場所はごく僅かになってきています。
常温超伝導技術や燃料電池などのクリーンエネルギーが早期に発見されたため、大気汚染やエネルギー問題は今のところ微小ですが、
ブリスランドやセスなどの大国では20世紀地球と同様に、人口増加による環境破壊問題が徐々に進行しています。
更に土地開発が進むにつれ、かつて巨人たちと共生したという巨大な獣……巨獣(クリーチャー)達が本来の住処をあらされ、
都市部へとあらわれるなどのゼムノゥーザ独自の問題も深刻で、各国は対策に頭を悩ませています。
また、ゼムノゥーザの生態系の特徴として、鳥類をはじめとする長距離飛行可能な生物は一切存在しません。
経済と生活
ゼムノゥーザでもやはり現代と同様、国ごとに様々な貨幣が作られ、用いられています。
代表的なものを上げると北半球中部各地域で用いられるアス(eath。1アス=0.1Cr)、
南半球のブリスランドや、最近になってセス民国も乗り換えたフィラ(fira。1フィラ=1Cr)、
北半球中部のガティア公国が独自に発行しているウィド(wid。1ウィド=0.01Cr)等…
換金レートはその時々によって変化しますが、トレジャー達は取引時の価値観簡易化のため、
クレジット(Cr。クレッドとも)と呼ばれる便宜上の共通単位を使用します。
これはその時の代表的各国通貨の平均価値をとったもので、基本的に1Cr=現代の1円程の価値があります。
先進国なら月20万〜30万Crもあれば中流の生活が、途上国なら1000Cr程で一日最低限の屋根徒食の確保は出来るでしょう。
交通・情報
MWという異色のメカニックが存在するゼムノゥーザでも、交通手段の基本は現代と同じく自動車や船等です。
ただ、メカニックでも解説されていますがゼムノゥーザには飛行機にあたるものが存在しません。
このため近代となっても諸地域間のアクセスは非常に悪く、隣国にいくのも大旅行となってしまいます。
ただしそれを補うためか情報網の発達は早くから進んでおり、電話を始めとする通信回線網は既に全世界に広がっています。
長距離無線は人工衛星技術を持たないため地球よりかなり遅れていますが、狭い地域での回線は非常にポピュラーなもので、
各種MW乗りに向けた情報放送など、全世界的に様々なものが放送されています。
(余談ですがMWの通信機器はラジオやTVとしても使用可能です)
地球文明
第四ミレニアム(西暦3000年)を目前にし、更なる肥大化を遂げていった地球文明は、
むしろゼムノゥーザ以上に異質な、一部に有史より続く反映の絶頂における退廃を含んだ文明となっています。
より若い肉体と感性を最大限に生かすために学習は徹底的な効率化が図られ、幼少期の適性・希望から専門的技術を学び、
15歳前後で勉学を収め、社会的に成人とみなされます。もっとも人々が行うのは開発や設計といった基礎的なものが殆どで、
工場や戦争(!)といった単純労働作業は高度に発達した自動機器、後述するバイオロイド達の手に任されています。
また発達した医療技術は殆どの怪我・病気を後遺症も残さず治してしまうこともできますし、
惑星間航行技術・電子転送といった移動手段はもはや魔法のレベルに達しているといっても過言ではありません!
こういった過剰なまでの物質主義に反発し昔ながらの生活を送っているものもいますが、
植民船団の中でのそういった人々は、地球文明を捨てゼムノゥーザの社会に流れ込んでいっていることが多いようです。
バイオロイドとシンクロナイザー
バイオロイドは地球文明の底辺を支える、古代ならば労働奴隷的階級になる生体機械です。
基本的にこの技術は外界へは開放されていません。
彼らはクローニング技術とナノテクノロジーによって『生産』された人造生命であり、
軍事・工業・産業…と、それぞれの分野に専門化され、人間を凌駕した性能と不老の肉体を持ちます。
ちなみにMW関係については必要情報の不足により、いまだ実現していません。
その能力を支える一つには機械親和(シンクロナイズ)と呼ばれる特殊能力があります。
これは機械と本人をケーブルや接触回線で接続することで機械を体の一部のように操れる能力です。
特殊な分野である『愛玩用』を除き、彼らは基本的に感情を持たず、命令を忠実に実行します。
(『愛玩用』は所謂ペットで、人型以外の亜人型や幻獣(手乗り竜等)も存在します。
これらは(飼主への忠誠等を根底に制御されたものですが)感情を持つ代わりに、あらゆる面で無能です。
主に道楽家の娯楽やペットの延長として購入され、例外的にシティ区外への連れ出しも許可されています。)
バイオロイドは地球文明では人権を持ちません。法的な扱いはペットと同様(所有物の一つ)です。
バイオロイドの機械親和能力は人間にも施す事ができ、この場合はMWとも機械親和が可能です。
このような強化を施された人間はシンクロナイザーと呼ばれ文字通り人間離れした能力を発揮します。
地球では違法なうえに重度の心身障害が起こることが多いため歓迎されませんが、
違法に輸出された技術がゼムノゥーザ各地で既に研究され始めています。
このようなゼムノゥーザ製シンクロナイザーは技術面で未完成なところが多く、
心身への障害が強かったり、明らかに常人と違う外見をもつものも多いようです。
(首筋や手足先端にケーブルの差込口がある、身体の色素異状、体のサイボーグ化など)
植民船団とゼムノゥーザ各国
魔法の様な技術文明を持つ植民船団ですが、文明間の過剰干渉による弊害を恐れる事から、
現在のゼムノゥーザのそれを上回る技術は艦内都市のみに秘匿されています。
周辺区では(表面上は)現地民と大して変らない生活が営まれていますが、
近年、遺跡やMWに興味を持った技術者の手で、一部の技術がそれらの情報と交換する形で流出してもいるようです。
ちなみに地球人(特に過剰文明忌避者)の中にはMWや遺跡に興味を持つ人がかなり多く、
現地民のレクチャーを受けてトレジャーや派遣会社員になってしまった人も結構いるとかいないとか……。
ワールドガイド−中北部地域−
ゼムノゥーザ北半球、第542植民船団の降下した北部紛争地域についての解説です。
この地域は文字通り、北半球の大大陸中北部に位置し、地球で言う所の中東によく似た気候や地形をもっています。
文明レベルは(セイバーシティを除き)我々の世界と同程度、人々は大体18歳前後で成人とみなされます。
平均寿命も現実世界と似たようなものですが、続く紛争により実際の寿命はかなり短いものとなっています。
ガティア公国
中北部地域の北部〜中部、主に砂漠地帯を占める公国です。
政治制度は共和制の国家でしたが、現在は半年前の軍事クーデターによって政権が掌握されており、
これを由としない前政権拠りの者達が対抗組織「内海連合」を名乗り、公国南部にて抵抗を続けています。
法体制は封建的なものがつよく、家柄や家族間の繋がりが重視されます。
武器の所持には後述の機士資格かトレジャー免許が必要ですが、現在は内乱の混乱であまり機能していません。
ガティアでは未だに中世の騎士的制度が続いており、MWを扱える軍人は「機士」と呼ばれ、特別待遇を受けます。
機士達は家柄や試験、功績によって更に小〜大機士の称号が与えられ、身分によって厳しい上下関係が敷かれます。
└関連項目「NPC:ガティア公国」
ディサイリシュ共和連合
武装地帯を挟んだガティア公国の東部、中北部地域の中南部を占める複合国家
武装地帯の遺跡所有権を巡って都度都度ガティアと激突してきましたが、
植民船団の降下、ガティアの内戦と状況が変化したことで現在は沈黙を保ち、介入の機会をうかがっています。
法体制は近代的で、MW・および武器所持は現代の自動車に近い免許制度が設けられています。
ここには「イロモノメーカー」の名(迷)声高いワークスフリーデンの本社工場が存在します。
└関連項目「NPC:ディサイリシュ共和連合」
武装地帯&セイバーシティ
ディサイリシュ連合とガティア公国の中間…地域の中央部を占める無法地帯です。
ここには未だ探索し切られていない巨大な地下遺跡「グランドホール」を筆頭に、多数の遺跡が眠っています。
そのため、何時の頃からか各地のトレジャー達が集まり、無秩序な発展を遂げていきました。
現在の武装地帯は開拓時代の西部にも似た雰囲気をもつ…栄光と抗争に彩られた無法地帯です。
未だ近代法制に行き届かないアウトローたちの溜まり場であり、比較的自由な活動ができるため、
はじめはこの地域周辺を舞台としてみるのがいいでしょう。
└関連項目「NPC:武装地帯&セイバーシティ」
セイバーシティは武装地帯の一角、内海湾岸部に広がる地球人達による植民都市です。
セイバーアーク艦内都市であるシティ区(セントラルシティ)を中心に、周囲とは不釣合いな未来都市が展開され、
最近では緑化推進計画のお陰でバイオテクノロジーによる森や草原まで広がっています。
もっともここは誰でも入れる都市という訳ではなく、特に中枢であるシティ区への出入りには厳しい制限が課せられています。
ブリスランド
南半球の東部に位置する先進国のトップに位置する大国です。
南半球では中部諸国と並び、戦争時代の激戦区でもありました。
我々の世界で言うならばヨーロッパ諸国連合・アメリカといった地域にあたります。
世界的なMW企業R&E社の本部、またそこから分化した多くの中小MWメーカーが存在します。
セス民国
北半球大大陸の西部に位置する1億を超える人口を誇る大国家です。
ここと周辺地域は地球で言う日本や中国のような独自の文化を持ちます。
遺跡や鉱物資源に乏しい反面大きな戦争に巻き込まれることもなく、
乏しい資源を有効活用するために発展した生産技術による加工貿易を主産業としています。
現在は最も平和な地域の一つで、武装MWの姿もMWバトルコンペや警備用ぐらいしかみられません。
近年、地球技術を取り込んで成長したMWメーカー、グラビット社の地元であり多くの同社製MWが活躍しています。
地球
いわずと知れた我々の住む、地球人達の母星です。
第四ミレニアムを前に控えた地球がどのような様相なのかはあえて提示しません。
各自が想像力を膨らませて作ってみてください。
R&E(Rachel&Edith)社
マシンウォーカー登場初期から存在する老舗のMW開発会社です。
老舗の名に恥じぬ堅実で実用的な機体構想がウリで、主に人型MWの開発を進めています。
元は大陸西部に位置する小さな町工場にすぎませんでしたが、
戦争による特需や戦後開発事業といった景気の波を敏感に読み、現在の地位を築きました。
現在の社長はラフィン・ディアマンテスという40代後半の野心的な男性です。
最近になってセイバーシティとの交渉により周辺区に中部支社を設けましたが、
ここに工場はなく、設計と販売のみを行っているようです。
ワークスフリーデン
中部地域を中心に活動する地域ローカル企業です。
ぶっ飛んだ構想とそれを実行してしまう新鋭気性(?)に溢れた新興会社で、
「イロモノ会社」とよく揶揄されますが、一部マニアに絶大な支持を集めています。
ディサイリシュ共和連合に本社及び開発工場を持ちますが、最近過激派のテロに巻き込まれ、
社長を始めとする犠牲者多数共々本社ビルは焼失、工場内に仮社屋を設けて営業を続けています。
現在は故二代目社長フィム・リィーダの一人娘であるユーン・リィーダが事実上のトップとして指揮をとっており、
20歳足らずの少女でありながら非凡な手腕を見せ、大企業の圧力にも負けず建て直しを進めています。
セントラルインダストリー
地球からの植民船団内の工業ブロックが民営化により変転した、ゼムノゥーザで最も新しい企業の一つです。
当初はマシンウォーカーに関するノウハウを全く持たず、他社製品の改修を主に行っていましたが、
1年もせずにディスティニーを始めとする地球技術による全く新機軸の機体を次々と発表、業界の度肝を抜きました。
また、この企業(というか移民船団全般)には怪しい噂が絶えず、人間を攫って人体実験を行っているとか、
実は惑星を乗っ取る下調べをしているとか、いかにもなものから荒唐無稽なものまで様々なものが流れていますが真相は闇の中です。
代表となっているのはワン・フェイロンという30代前半の眼光鋭い東洋系地球人です。
サザンクルス
ブリスランドに本社を構える新興のMWメーカーです。
もともとはR&E社の開発ラインの一つでしたが、1009年の開発をめぐるトラブルにより独立しました。
元々、四脚の開発ラインだったため四脚型が得意で、他にもR&E社の名機スナッチャーをベースとした改修機など、
R&Eの技術流用・発展型の機体を多く開発しています。なお、独立の経緯からR&Eとの関係は非常に険悪です。
グラビット社
セス民国内の大規模MWメーカーであり、元々はR&E傘下のセス国内下請け企業としてパーツ設計などを行っていました。
現在の形になったのは近年になって国産MWの製造に成功してからで、積極的に地球技術を取り入れている事でも有名です。
資源が少ないセス民国のメーカーらしく、一つの設計ラインを多方向に利用するシリーズ開発を中心とします。
地球協会
移民船団内の強硬派・武闘派アーシアンたちが結成した秘密結社です。
地球技術・ひいてはアーシアンの優位性を保ち、全てのゼムノゥーザを地球の隷属化におこうと活動をしており、
ゼムノゥーザの企業・科学者や、アーシアン内でも文明否定主義者へのテロリズムを行っています。
組織自体は小規模ですが地球技術による強力な装備をもち、セイバーシティ側も頭を悩ませています。
地球のMW企業セントラルインダストリー内にも多くの繋がりを持ち、同社製のMWをよく使用する他、
独自に強力なMWの開発を進めているとの噂もあります。
巨神教
ゼムノゥーザ人の前に繁栄していたという巨人とその文明を崇拝している宗教団体です。
遺跡潜りによって得られる技術を自分たち教徒に巨神が残してくれたものと独占を主張しており、
トレジャー・ハンターとの諍いを起こしたりしています。MW普及後、規模はかなり小さくなりましたが、
移民船団のアーシアン、特に宗教家の中より神のルーツを巨人に求める信奉者が多く現れ始め、
昨今では侮れないほどに力を盛り返し始めています。
彼らはよく、ラプターのように遺跡ガーディアンを改造して作成した特殊なMWを用います。
武装地帯に点在する遺跡に本拠を構えているといわれますが、信者以外でそれを確認したものはいません。
反地球植民船団機構(ASCO)
地球からの植民に反対するゼムノゥーザ人たちが立ち上げた国際結社。
セイバーシティではアルファベット表記からASCO(Anti Saber City Organization)とも呼んでいます。
その内訳は封建的なの右翼主義者から地球人の市場進出を危惧する企業・技術者まで様々で、
R&E社を始めとする老舗MWメーカーが裏で協力しているという噂も存在します。
一枚岩の組織ではなく活動も末端によって様々ですが、主に植民船団・地球人へのテロ行為や排斥運動を中心とし、
セイバーシティ以外でも地球人技術者のいる各国で大規模な活動を行い、地球協会と激突する事も多々あります。
活動には主張を表すように既存技術で作られたMWや装備を好んで使用しており、操手の練度も高めです。
トレジャー
トレジャー(発掘屋)はMW乗りの代表とも言うべき遺跡潜りたちです。
彼らは技術の発掘による一攫千金を夢見てMWを操り、危険とガーディアンの満載された巨人の遺跡へと飛び込んでいきます。
世間が彼らを見る目は我々が発明家を見るのに似ています。胡散臭さ半分、期待半分…新たな技術を発掘しているといっても、
そんなものは堅実に日々の暮らしを営む人々に比べれば、ヤクザな商売人以外の何者でもないのです!
実際、彼らの中には多くの荒くれものが存在し、法による制限がある国々でも裏では、
縄張り争いの名目で暗闘が繰り返されていることが少なく有りません。
彼らはゼムノゥーザの発明家であり、賞金稼ぎであり、無法者なのです。
◇平均収入目安…経験点総計×0.1(下限)〜1〜10(上限)万Cr
(月1〜2回アタックとした時の平均。その時々で当たり外れはかなり大きい)
ガード
ガードはトレジャーの中でも発掘ではなく、発掘を行う他のトレジャーの護衛を専門としているものたちです。
彼らは四足型に代表される戦闘用MWを駆り、トレジャー達を様々な危険から守る事で報酬を得ています。
直接遺跡を発掘するわけではない分、幾分堅実な職といえますが、実体はトレジャーたちとあまり変わったものでも有りません。
中には土地や遺跡を占拠し。訪れるトレジャー達につきまとい場所代を要求する悪質な地上げ屋達も存在します。
◇平均収入目安…経験点総計×0.1〜0.5万Cr(契約金)+トレジャー収入の1割〜5割の歩合報酬
(月1〜2回アタックとした時の平均。契約前金は大体発掘見積もりの1割、歩合報酬は2〜3割程度が相場)
軍人達
MW乗りを分類したなら恐らくトレジャー達の対極に来るであろう勢力の一つ、それが軍人です。
トレジャー達が遺跡探索のプロならば軍人は戦闘のプロです。彼らにとってMWは武器であり鎧であり、戦うための力なのです。
使用する機体は様々ですが、その何れもが戦闘用に様々なカスタマイズをされており、
それと同時に統制された動きで、アウトローであるトレジャー達とは比べ物にならない恐るべき戦力を誇ります。
◇平均収入目安…経験点総計×0.1〜0.5万Cr(月収)
(通常勤務時の月収。任務での戦果や危険度により別手当もある。弾薬や機体・整備は軍持ちなのが普通)
MW派遣会社
あまたのMW乗り達の中ではかなりまとも&堅実な部類に入る職種です。
その起源は大戦争の終結による軍縮で失業した軍人達が、その技術を生かせる職業として開業したものだと言われますが、
要するには態のいい便利屋です。土木作業やら映画撮影のゲストから、遺跡奥部でクラッシュしたトレジャーのレスキュー、
果ては軍隊や国の依頼を受けての傭兵稼業まで…とにかくMWに関するあらゆる作業を請け負います。
規模は一個小隊程度の個人企業から数十機に及ぶMWを所持する大企業まで実に様々です。
◇平均収入目安…経験点総計×0.1(殆ど危険のない仕事)〜1(戦闘あり)〜5(相当ヤバい仕事)万Cr
(歩合制で月1〜2回仕事をこなした時の平均。実際には危険の少ない仕事でヤマがくるまで食いつないでいるところが多い。)