惑星ゼムノゥーザ


ゼムノゥーザ文明"第一ミレニアム"

ここの連中の何がおかしいって、発明というヤツを遺跡から掘り出してくることだと思ってやがる。
そりゃあ、こんなトンでもないメカをもらっちまったら、新しく何か作ろうって気もうせるだろうさ!
だからこの星に飛行機はねぇ、戦車もだ。コイツらは遺跡から全く見つからなかったんだからな。
――文明調査員フォード、記者会見にて

惑星ゼムノゥーザ

『MachineWalker』の舞台となる惑星ゼムノゥーザは地球とよく似た、しかし独特の歴史を辿って発展してきた惑星です。
ゼムノゥーザの環境は地球によく似ています。太陽もあれば月もあり、そこに住む人々の外見も地球人によく似ています。
地球とゼムノゥーザの決定的な違いは大きく2つ。ゼムノゥーザには極めて発達した先史文明が存在したこと。
そして、現ゼムノゥーザ人類の文明の多くはその遺産から作り上げられたものということです。

機動重機マシンウォーカー

ゼムノゥーザ文明最大の特徴は、この巨大な人型・動物型重機、地球でいう1人乗りの巨大ロボットにあります。
MWの始祖は巨人族の無人メカに人間用の操縦席をつけたもので、巨大な遺跡を探索するために開発されました。
現在、人類が独自生産できるようになったMWは戦闘も作業もこなす汎用作業機です。
地球上で装軌(キャタピラ)が重機の基本となったように、MWはゼムノゥーザで最も優れた装備プラットフォームとなったのです。

ゼムノゥーザの文明レベル

ゼムノゥーザの文明レベルは20世紀末〜21世紀初頭の地球(つまり現代地球)に似ていますが、
一部で大きく劣っていたり、逆に突出している分野もあります。

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ゼムノゥーザ史概説

この間、地球の人たちに歴史フィルムを見せてもらったよ。なかなか面白かったんだけどさ。
まぁ、なんだね。人がやる事ってのは星が変わっても大して変わんないもんだね?
――何処かの居酒屋、酔っぱらいたちの会話

ゼムノゥーザの歴史……有史以前

かつてゼムノゥーザに生息していたのは、人類の5倍に及ぶ体格を持った巨人と、同スケールの巨大生物たちでした。
彼らは極めて高度な文明を築き、繁栄していたとされますが……巨人文明はこつ然と姿を消します。
その原因、巨人たちの最期、現人類の誕生はすべてが歴史の闇の中です。
残されたのは今の人類と動植物、巨人たち以外の巨大生物、そして多くの遺跡群でした。

機動重機の出現と、戦いの夜明け

歩き出したゼムノゥーザの人類たちは、遺された巨人の技術を発掘・吸収する事で文明を築いていきます。
はじめは生身で遺跡に挑んでいた人類ですが、やがて巨人族の遺跡警備ロボットを改造し、
遺跡のサイズに合わせた発掘作業用の人型重機、マシンウォーカー(MW、機動重機とも)を開発します。
MWの開発は発掘を大いに加速し、文明を発展させました。街が、国ができ……そして戦争が始まりました。

The war century(戦争世紀)

多くの優れた道具は戦争へ利用され、戦争は多くの技術を発展させます……とても皮肉な事に!
ゼムノゥーザでもこの法則が変わることはありませんでした。MWは武装され、戦いの道具になったのです。
MWは人類が生産できる道具になり、1人で操縦できるようになり、規格は共通化されていきました。
人型を離れた純戦闘用のMW……動物を模した四脚型MWが生まれたのもこの時期です。

ゼムノゥーザ第二ミレニアム

統一暦1000年代のゼムノゥーザは最初の世界大戦を乗り越え、小康状態を迎えたところです。
世界共通の統一暦も作られ、区切りとして終戦協定の年が統一暦1000年となりました。
幾多の悲劇から戦争条約が作られ、敵国間での国交も復活しつつあります。
これは地球の歴史でいう、第二次世界大戦の終結〜冷戦期に近い空気の時代と言えるでしょう。
とりあえず平和は戻ったが油断はできない、そんな時代。

地球人類の来訪

統一暦1010年、そのゼムノゥーザの歴史を揺るがす大事件が起こります。地球からの植民船団の来訪です。
異星からの来訪者は多くの人々の心に、そして国家に衝撃を与えました。
植民船団は無政府状態の紛争地帯に中立都市を作り、各国に超技術を見返りとした平和共存を呼びかけています。
人々の反応は様々です。人々も、ゼムノゥーザ各国も、地球船団の内部でさえも!
波乱含みの5年間が過ぎた統一暦1015年、時代は再び動き出そうとしています。
これより先のことは、まだ誰にもわかりません……。

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遺跡と先史文明

彼らを我々と比較して「ありえない存在」と切り捨てるのは実にたやすい。
だがしかし、確かに彼らはここにいたのだ。
――論文『先史文明の発展と喪失』前文より抜粋

先史巨人族文明

ゼムノゥーザの巨人族は現在のゼムノゥーザ人類より以前、一説によると我々地球人類より前に誕生したとされます。
その文明は遺跡から断片的に発掘されるのみしかわかりませんが、特にロボット工学に優れた文明であったといわれます。
またとにかく記録をよく残す文化があったらしく、遺跡からは先史時代を細かく記録したデータがよく出土します。
失われたデータも多いものの、これら記録を分析していけば、いつか文明の全容が明かされる日がくるかもしれません。

巨人族の遺跡

現在、発見される遺跡の多くは地下にあります。これは巨人族が地下を好んだというわけでなく、
地上の遺跡は多くが自然災害や巨大生物によって破壊され、結果的に地下遺跡が残ったというのが通説です。
実際、到達困難な山脈や砂漠のど真ん中、孤島などに屋外型の遺跡が発見されることはよくあることで、
近年では海中からも遺跡が見つかり、探索が進められています。

遺跡の番人

稼動している遺跡……まだ技術が残っている遺跡のほとんどにはガーディアンと呼ばれる機械兵器が存在します。
この、MWの元になった無人ロボットは現行のMWに匹敵する性能を持ち、侵入者を排除しようとします。
ガーディアンの技術の多くは未だに謎です。火器の補充をどうしているのか、
何故遺跡が朽ちるほどの年月がたっても動き続けるのか……その原理はほとんど解明されていません。

異説

ここまで人類は巨人族の遺産を発掘して文明を築いたと解説しましたが、これには異説も存在します。
よく言われる説は全く無知な人間が唐突に道具だけを得ても普通は使いこなせないというもので、
つまり人類と巨人族は何らかの繋がりがあったのではないかという説です。
また地球植民船団には遺跡から特定技術が欠如していることに、巨人族の意思を感じている人間もいます。

信仰対象としての巨人"巨神教"

地球人類が多くの『力あるもの』を神と崇めたように、ゼムノゥーザ人類の中には巨人を神と崇めるものがいます。
巨神教といわれる集団は、遺跡を神が自分たちのために残した贈り物と考えており、
信者以外が遺跡に立ち入ることを勝手に禁じ、それを破るものに武力制裁を加えてきました。
巨神教はいわゆるカルト宗教ですが歴史は深く、ガーディアンから独自のMWを製造するなど高い技術を有しています。

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ゼムノゥーザの自然

ゼムノゥーザの自然はいつでも人類に牙を剥いております。
背中に気をつけろ、ためらわず撃て、弾を切らすな、パインサラダには手を出すな!
……それではみなさん、よきサバイバルライフを!
――ゼムノゥーザ・ヒッチハイクガイド

ゼムノゥーザの先住民たち

世界から巨人族が消えた後も巨人以外の巨大生物は残りました。
これら巨人以外の巨大生物は俗にクリーチャーと呼ばれ、今も人々に恐れられています。
クリーチャーの脅威は何よりその大きさです。温厚な草食動物でさえ5倍スケールとなれば、
歩くだけで周辺に多大な被害が発生します。まして肉食の猛獣となれば手に負えたものではありません。
当然の如く、クリーチャーとの戦闘にもMWは駆り出されるようになりました。
現在もクリーチャーの襲撃に備え、多くの街ではMW操手による自警団が結成されています。

消えた資源

ゼムノゥーザの大地には鉱物資源(特にレアメタル)、化石燃料がほとんど存在しません。
巨人族の先史文明が食い尽くしてしまったためです。
特に化石燃料の枯渇は深刻で、ゼムノゥーザには内燃機関が発達しませんでした。
現在、ゼムノゥーザの車両は燃料電池による電気駆動を採用しています。
(燃料は太陽光/熱、風力、水力発電で空気を電気分解した水素、バイオマスなどが使われています)
ナイロンやプラスチックなどの合成素材は存在しますが、材料は石油ではなく動植物由来です。

未踏世界

近代を迎えてなお、ゼムノゥーザには多くの秘境が残されています。
飛行機なしでは辿りつけないような高地、絶海の孤島をはじめ、
中には極圏など人為的としか思えない異常気象に守られた地域も存在します。
これら秘境に踏み込むことができれば、先史文明の秘密に迫ることができるでしょう。

宇宙、ゼムノゥーザ星系

太陽系と同様、ゼムノゥーザ星系にも惑星ゼムノゥーザ以外の複数の惑星が存在します。
ゼムノゥーザ自身も月型の衛星を2つ持っており、地球植民船団の報告によれば、
これら衛星にはまだ多量の地下資源、特にレアメタル類が残っているそうです。
もし月軌道に到達する手段が開発されれば、この資源を巡った大きな戦争が再び起こるかもしれません。

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地球文明"第四ミレニアム"

皆さん、はじめまして。私たちは地 球 人(アーシアン)です。
――植民船団からの第一声

地球植民船団とは

ゼムノゥーザ史上最大の衝撃を与えた植民船団は、我々の住む地球(ただし遠い未来の!)からのものでした。
第四ミレニアムを前に地球人類は種の拡散のため、銀河への植民を進めていたのです。
ゼムノゥーザに降り立った第542植民船団セイバーアークもその1つで、
植民船団は自分たちを地球人類=アーシアン(Earthian)と名乗りました。
以降、ゼムノゥーザ側もこの名称を使用しています(ちなみに蔑称は「アシ」「アス」等)

4thミレニアム・テクノロジー

A・C・クラークが『宇宙の旅』シリーズで予言したように、第四ミレニアム期の技術は魔法の域に達しています。
しかしその技術の多くは『現地文明の保護』の名目で宇宙船内に秘匿され、殆ど開示されていません。
(地球人類の超技術は具体的に定めていません。物語の都合にあわせ、自由に設定・紹介してください)
植民船団が今まで解放した技術で大きいものは、航空力学=飛行技術エネルギー兵器の製造法です。
これらの見返りとして植民船団はMW技術を集め、統一暦1015年には独自のMWメーカーを持つまでになっています。

三千年紀の地球人

第四ミレニアム期の地球文化は、一部に絶頂期の文明特有の退廃を含む優雅で穏やかなものです。
種族の平均寿命は100歳そこそこのままですが、徹底した教育の効率化とアンチエイジング技術により、
人々は15歳で成人し老衰死する直前まで、長い人生の黄金期を手に入れました。
労働は企画・設計といった上流工程中心で、(芸術的なものを除き)単純作業はほとんどが自動化されています。
その様子は総中流社会ならぬ総上流社会ですが、中にはこれに反発している者もいます。

冒険者アーシアン

地球人の多くは植民船団から展開された都市セイバーシティに住んでいますが、
地球文化に馴染めない一部の人間は文明を捨て、ゼムノゥーザの社会に流れ込んでいます。
このような地球人の多くは冒険を求め、MW派遣会社に就職したり、極地に挑む冒険者となることが多いようです。
また技術提携や対外交渉など、仕事の都合で各国に住み着くものもいます。
人類間の交流はおおむね平和に行われていますが、相手を快く思わないものは双方に存在し、
争いの火種としてくすぶり続けています。

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