Cinematic Rule - Fusioer
フューザー

 フューザーは数十〜数百年に一度表れる、レジェンド世界の中でも非常に珍しい種族です。
姿は人間に似ていますが、背中に1〜数対のエネルギー粒子の翼をもちます。
 その生態は謎に包まれており、異界…特に神の世界とされる天界の使者ではないかという意見が一般的です。
老いや病気に侵されることはなく、例外なく、魔法とも異なる不可思議な力を使うことができます。
この能力にはある程度制限があり、一人が使える能力は一つの事象(破壊、再生、天候etc...)に関連したもののみです。
 実はフューザーの正体は異界のエネルギー体を体内に取り込み、変異した人間です。
その中でも大半の物はエネルギー体に乗っ取られ怪物化していきますが、ごく僅かなものがフューザーへと変異します。
生き残る法則は不明ですが、より意志の強いものほどフューザーとなる確率が高いようです。

文明
TL3。生命が異界のエネルギー体を取り込み変異した姿。使用言語は種族と出身による。

信仰
元となった種族による。

魔法属性
変異する前の種族に準ずる。

種族基本セット
特殊な背景:異能者(50CP)
不老不死(15CP)毒無効(15CP)病気耐性(10CP)
再生3Lv:魔法的な負傷は治らない(−30%)(70CP)
光の翼(50CP)カリスマLv5(25CP)
弱点:エネルギーのコア(−30CP)
必要CP:200CP

独自の特徴

特殊な背景:異能者(50CP,生来所持)
超人用の特徴、GURPS百鬼夜翔の妖力・妖術を獲得する事ができます。

不老不死(15CP,生来所持)
百鬼夜翔P.24。フューザーとなった時点の年齢で老化が停止します。

毒無効(15CP,生来所持)
百鬼夜翔P.65。限定によりCPが−10%されています。

病気耐性(10CP,生来所持)
百鬼夜翔P.25。

再生3L(100CP,生来所持)
百鬼夜翔P.64。限定によりCPが−30%されています。
魔法的な攻撃による負傷は通常の自然治癒の速度で治ります。

光の翼(50CP,生来所持)
エネルギー粒子の翼を持ち、羽ばたいて飛行する事ができます。
飛行時の移動力は3倍になります。基本移動力を3倍してから荷重修正を適応してください。
飛行可能な荷重は「並荷」までです。
光の翼はエネルギーの剣として、飛行時のすれ違いざまに切り裂き攻撃を行う事もできます。
この攻撃は「体当たり」の亜種として扱い、敏捷即決のかわりに《飛行》技能で命中判定を行います。
能動防御は「よけ」のみ可能で、命中した場合は必ず「蹂躙」する事が可能です。
ダメージは使用者の移動力を体力と見立てた基本致傷力で「切り/振り」です。部位ねらいは行えません。

弱点:エネルギーのコア(-30CP,生来所持)
体のどこかに力の根源であるエネルギー体のコアがあります。
場所は固体によって違い、頭や心臓(重要器官扱い)である事が多いようです。
普段は外からみてもわかりませんが、クリティカル攻撃を受けると場所がわかってしまいます!
コアを狙う場合の修正は、その部位を狙う場合のものと同じです。
コアのある部位を負傷した場合、生命力判定を行わなければなりません。
失敗した場合、コアがダメージを受け即座にフューザーのHPは−1まで低下します。
この判定にファンブルするとコアを破壊され、フューザーは即死してしまいます!

フューザーの異能
フューザーはあらゆる妖力・妖術を獲得する事が出来ます。
ただし「基本能力値」及び防護点以外の妖力・妖術は、必ず一つの事柄で関連付けられなければなりません。
例えば「時間」という事柄に関する能力をもつフューザーは、
「加速(自分の時間を加速する)」「時間停止(そのままですね)」等を取得できますが「鉤爪」はとれません。
「一つの事柄」に含まれる範囲がどの程度までなのかの判断は最終的にGMが行います。
この原則に従う限り、全ての能力は自由に後取り・成長可能です。
新たに増強や限定を行う事もできますが「妖怪時のみ」の限定は行えません。

※フューザーへの覚醒
 異界のエネルギー体と接触した生物はすべからくフューザーになる可能性があります。
 エネルギー体と接触した生物は「意志力−15」判定に成功すればフューザーとなれます。
ヴァンパイアの場合は少々特殊で、ヴァンパイアとしての能力全てを失いフューザーとして転生します。
この判定は生物の死後24時間以内なら死体でも行われ、成功すればフューザーとして復活できます!
 判定に失敗した場合、体はエネルギー体に乗っ取られます。
本人の人格は潜在下に封じられ、以降エネルギー体の許可がなければ表面に出る事はできません。
エネルギー体の人格や知性はものによって様々です。類稀にも友好的で聡明な人格と出会えれば、
体を乗っ取られてもうまく共存していくことができるかもしれません……。

※異種族のフューザー・異能者のフューザー
 人間以外の種族やヴァンパイアを除く異能者もフューザーとなる事ができます。
その場合、異種族基本セットに加えフューザー基本セットを取得してください。
矛盾する不利な特徴がある時は異種族基本セットのものを買い戻さなければなりません。
(寿命系特徴、自然治癒力の低下等。基本的に買戻しは異種族基本セットから行います)
逆に重なる有利な特徴がある場合、その分だけ基本セットは安くなります。
魔法の素質や精霊使いの能力、練気といった特殊能力はフューザーになった後も制限なく使用できます。

ゲームへの導入とPC適正
 百鬼夜翔(旧妖魔夜行)に慣れたプレイヤーなら、妖怪とあまり変わらない感覚で使用できます。
 シネマティックルールで遊ぶ場合、フューザーは350〜600CPで作成されます。
350CPではまだ普段の能力と最低限の異能を固めるのが精一杯でしょう。
600CPで作られたフューザーは殆ど万能の存在となりえます。GMは能力解釈の幅に注意してください。
 通常セッションでは冒険の導き手や最終目標となることが多いでしょう。
「死に瀕したPCがフューザーとして復活する」という"お約束的"な展開にも利用できます。
CPは借金という形で、得られたCPから少しずつ「返済」していく事になるでしょう。
通常セッションでPCをフューザーにする場合、GMは他のキャラクターに比べ協力になり過ぎないようにしてください。
(「強大な敵の能力への対抗手段としてクライマックスで与えられる」「PCは異能を使いこなせない」等が考えられます)

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