Cinematic Rule - Elementeler
精霊使い

元素界と元素霊
 LEGEND世界での精霊は『元素界の力が魔法などによって姿をもった存在』とされています。
元素界は魔法などの超常的な力の源であり、人々の暮らす世界(物質界)の裏の姿です。
地水火風の領域に分けられた元素界はあらゆるものがエネルギーとしてのみ存在する空間とされ、
そこに踏み込むには自らをエネルギー(魂)と変えるしかないといわれます。
 元素界には固体としての生命は殆ど存在しません。
《精霊作成》などで呼び出される精霊……後にかたる精霊と区分するため以降『元素霊』と呼びます……、
元素界のエネルギーの集合意志のようなものであり、元素ごとの特徴を除けば明確な人格や性格の個体差は存在しません。
何度呼び出しても地霊は頑固であり、火霊は気まぐれで攻撃的なのです。
 しかし、そんな元素界にもごく僅かに固体としての生命が存在します。それが精霊使いの使役する『精霊』です。

精霊と物質界
 元素界は物質界の裏の姿と呼ばれるように、物質界の力……『想い』の影響を強く受けます。
そうした物や人、感情への『想い』を核にエネルギーが固体としてまとまったものが『精霊』です。
精霊は元素霊と違い、明確な個体差と性格をもち、それぞれの核となった『想い』にそった様々な特殊能力を使えます。
また一つの想いからでも別々の個性を持った精霊が何体でも生まれます。
発生のプロセスを除けば、その様子は生物に近いといえるでしょう!
精霊は地水火風の力そのものを具現化した上位精霊(ノーム、ウンディーネ、サラマンダー、シルフ)と、
それぞれの元素界に所属する無数の下位精霊に分類されます。
更に上位の"時間"や"空間"を司る精霊も存在するといいますが、これらが確認された事は未だありません。
 通常、精霊はその特異性ゆえ精霊系の呪文で物質界に呼び出す事ができません。
せいぜいがごく稀に、強い魔力や想いによって開く物質界への門をくぐり悪戯にあらわれる程度です。

精霊使い
 精霊使いは精霊の属する元素界から、物質界への門を開く能力をもったものたちです。
彼らは元素界に赴き精霊と契約を結び、自らの生命を同調させる事で物質界へ精霊を呼び出す事ができます。
この能力は魔法に似た素質的なものが必要とされ、その種族の使える魔法と同属性の精霊としか契約は行えません
 精霊使いの多くは師匠に素質を見出されて引き取られ、その使い方を学びます。
その素質は遺伝する事が多く、中には修行を受けることなく精霊を呼び出してしまう『生まれつきの精霊使い』も存在します。

ゲームにおける精霊使いの扱い
 精霊使いの能力は魔術師のそれと同じく一種の素質で「精霊使い基本セット」としてあらわされます。
「魔法の素質」を取得できるあらゆる種族が精霊使いになる事が出来ます。
精霊は特殊な「しもべ」として扱われ、精霊使いは作成時に自分の使役する精霊を決定しなければいけません。

精霊使い基本セット
元素界視覚(10CP)精霊との契約Lv1:種別(60CP)
契約精霊との負傷共有:ダメージは比率適用、精霊死亡時は精霊使いも死亡(−20CP)
必要CP:50CP

独自の特徴

元素界視覚(10CP,生来所持)
 この特徴の持ち主は物質界にいながら、それに重なるようにして元素界の様子を見る事ができます。
元素界の様子や精霊の動きから物質界の異状の原因を察知する事もできるでしょう。
 視覚できる範囲は意志力×1mです。その範囲内に精霊がいる場合知力判定すれば存在に気づきます。
有効距離の1/3内に入ってきた精霊には自動的に気づきます。
一度気づいた精霊は範囲外にでたあともそのまま知覚し続けることができます。

精霊との契約:種別(60/100CP,生来所持,後取り可)
 精霊1体と契約を結んでおり、召喚を行う事が出来ます。CPを払うことで最大2レベルまで成長させられます。
この特徴一つ毎に契約している精霊を決定してください。契約できる精霊は自身と同じ属性のものだけです。
60CPの契約は下位精霊1体と、100CPの場合は上位精霊1体とのものです。
この特徴を複数取得する事で複数の精霊と契約する事もできます。
 精霊を呼び出すには『門』と呼ばれる精霊ゆかりの物体(サラマンダーなら炎、ウンディーネなら水等)が必要です。
通常の契約に加え更に10CPを払うなら『門』を持ち運び可能な物体(属性ゆかりの宝石が一般的です)に設定できます。
精霊の使用に関するルールは「精霊の使い方」を参照してください。

精霊に関するルール
精霊の使い方
精霊リスト

契約精霊との負傷共有(-20CP)
百鬼夜翔P.148。契約精霊が2体以上になってもCPは変化しません。
解説の効果に加え、一方(精霊・精霊使い)が死亡した場合はもう一方も死亡します。

独自の技能

精霊知識 精神/難 技能無し値…神秘学−4 魔術系技能
精霊と付き合うための知識です。精霊の習性や一般的な能力・弱点などを知っています。
この技能は精霊使い以外のキャラクターでも特に制限なく取得できます。

精霊召喚/契約 精神/至難 技能無し値…なし 魔術系技能 前提:精霊使いである事
精霊を召喚し、契約を行うための技能です。契約した精霊を呼び出す際にも使用します。
修正:±意志の強さ(弱さ)Lv、記憶力は+Lvの効果のみ

精霊使役 精神/至難 技能無し値…なし 魔術系技能 前提:精霊使いである事
精霊をより効率的に操作するための技能です。
応用的な動作や、嫌がる行動を精霊に強要するにはこの技能による判定が必要です。
精霊に行動を強制する場合、この技能と精霊の意志で即決勝負を行い勝利しなければいけません。
修正:±意志の強さ(弱さ)Lv、記憶力は+Lvの効果のみ

カバー 肉体/難 技能無し値…なし 戦闘系技能 前提:精霊である事
自分と同一か、相手の隣接ヘクスにいる相手の変わりに攻撃を受け止めます。
かばう相手が攻撃を受けたときに判定し、成功するとカバー対象の攻撃を変わりに受けることが出来ます。
《カバー》と同時に能動防御を行う事も可能ですが「よけ」は行えません。
判定に失敗した場合は庇った目標が通常どおり攻撃を受けます。
《カバー》を行える攻撃は物理的な直接攻撃のみです。魔法や特殊能力の抵抗を肩代わりする事は出来ません。
修正:自分の前面ヘクス以外からの攻撃をカバーする場合は−2修正。後面ヘクスからの攻撃はカバー不能

《精霊作成》《精霊支配》《精霊召喚》
精霊使いを導入する場合、GURPSの上記呪文はすべて《元素霊○○》と置き換えます。
これらの呪文は精霊使いの扱う精霊に効果をもたず、精霊を作成する事もできません。

ゲームへの導入とPC適正
 精霊の扱いが特殊で、異能者同士の戦闘ではプレイヤーの工夫が必要です。
GURPSにある程度なれたプレイヤーとGMの元で運用してください。
 シネマティックルールで遊ぶ場合、精霊使いは200〜350CPで作成され、
上位精霊を1体と、その属性の下位精霊何体かを従えるのが基本パターンとなります。
精霊使い自身は異能者でないため、身を守るための精霊を最低1体はもっておいたほうがいいでしょう。
CPに余裕があれば射程距離を伸ばす事で身の安全を図る手もあります。
 精霊使いはGMが許可すれば、通常の一般人セッションでも使用する事ができます。
その場合のCP総計は100〜200CPの範囲で、不利な特徴や技能のCP制限は一般のキャラクター作成に従います。
「一般の精霊使い」は自分の要件にあった下位精霊1体と契約を結ぶのが普通です。
複数の精霊や上位精霊と契約する場合、精霊使い本人の能力はかなり限定されたものとなってしまうでしょう。
(GMはゲームバランスを崩すと判断した場合、一般セッションでの上位精霊との契約を禁止しても構いません)


精霊に関するルール

精霊は特殊な「しもべ」として扱い、妖怪と同様にして作成します。
しもべとの相違点として…
「精霊は自我を持つ」「精霊は「知力±意志」の抵抗にペナルティを受けない」「精霊はマスターに反発する事もある」
「精霊は「危険な使命」をとる必要はない 」「精霊を呼び出すには門が必要」
という特性を持ちます。精霊は以下の基本セットを必ず所持しています。

精霊基本セット
特殊な背景:異能の使用(50CP)不老不死(15CP)
我慢強さ(10CP)通常武器無効(150CP)
契約者との負傷共有:ダメージは比率適用、精霊死亡時は精霊使いも死亡(−20CP)
物質界からの悪影響(−20CP)出現制限:『門』が必要。『門』からあまり離れられない(−30CP)
社会的地位がない(−40CP)義務感:自分の生まれた「想い」(−15CP)
必要CP:100CP

独自の特徴

特殊な背景:異能者(35CP,生来所持)
超人用の特徴、GURPS百鬼夜翔の妖力・妖術を獲得する事ができます。

不老不死(15CP,生来所持)
百鬼夜翔P.24。精霊は成体の姿で誕生し、決して老化しません。

病気耐性(10CP,生来所持)
百鬼夜翔P.25。精霊は物質界のあらゆる病原菌の影響を受けず、保菌者にもなりません。

通常武器無効(150CP,生来所持)
「魔法の武器」以外での攻撃は全て透過し、ダメージを一切受けません。
また魔法的なものでない毒や病気も全て受け付けません。

契約精霊との負傷共有(-20CP,生来所持)
百鬼夜翔P.148。
解説の効果に加え、一方(精霊・精霊使い)が死亡した場合はもう一方も死亡します。

物質界からの悪影響(-20CP,生来所持)
 精霊は通常病気や毒の影響を受けませんが、付近の元素界の力が極端に消耗されると体調不良になったり、存在が消滅することがあります。
例えば森や山が切り崩されると近辺の地の元素力が大きく減少し、精霊たちの力は弱まります。
日照りや上流のダム建設などで水の流れがなくなると水の元素力が減少します(日照りの場合、火の元素力が逆に強くなるかもしれません)。
これらの元素力の減少にともなう具体的効果はGMがその都度決めてください。
 元素力の現象の他に、死者の残留思念や人間の強い感情に接触すると精霊はその影響を強く受けます。
水死者の無念を引きずった水霊が仲間を求めて船を沈めたり、大衆の怒りが炎の精霊の破壊衝動に繋がったりします。
これらの衝動を抑制するには精霊使いが《精霊使役》の判定に成功しなければいけません。

出現制限:『門』が必要。『門』からあまり離れられない(-30CP,生来所持)
「出現制限」「拠り所」の一種です。精霊は自分の召喚された「門」からあまり離れられません。
契約によって召喚された精霊は召喚に使われた「門」から1m以上離れる事ができません。
跳ね飛ばしなどで1m以上吹っ飛んだ場合、どちらか固定されていなかった方が吹っ飛んだ側にあわせて移動します。
(樹木を門とするドリアードなら、ドリアードが樹木に引っ張られて1m吹っ飛んで停止するでしょうが、
人間(の精神)を門とするバルキリー等は人間の方が引っ張られて一緒に吹っ飛んでしまうでしょう)
また、何らかの理由で門が破壊された場合、精霊は強制的に元素界に送還されてしまいます。
精霊は命令とは別に本能として門を守ろうと動きます。

社会的地位がない(-40CP,生来所持)
精霊の社会認識はモンスターのそれと同じです。
精霊は物質界で使える財産をもたず、人間として扱われる事もありません。

射程距離延長(5CP/L,生来所持)
通常、精霊は召喚された門から1mの距離までしか離れる事ができません。
この妖力を取ると1Lv毎に射程距離が倍々(2Lvで2m、3Lvで4m……)に増えていきます。
ただし門からあまり離れると精霊の能力は弱まってしまいます。
門から10m離れるごとに精霊の体力と異能(妖術)の威力Lvは1/2(端数切捨)されていきます。
これにより体力が1以下となる場合、それ以上門から離れる事は出来ません。
特別増強:{N向}射程距離による体力・精霊術Lvの減少を受けません(+100%)

憑依武器(25CP,後取り可能)
「武器の手:分離型」の特殊な形です。精霊使いが使用できる武器に変身します。
取得時に変身する武器の姿を一つ決定します(射撃武器にもできます。弾丸は何処からか無限に出現します)
憑依武器は「魔法の武器」として扱い、最大致傷や必要体力を持ちません。
使用するための技能・武器の威力は変身する武器のデータに従ってください。
更に500CP以上の精霊が変化した憑依武器は《確かさ》《鋭さ》各+1がかかっているとし、
以降100CP毎にそれぞれの効果が+1ずつされていきます。
憑依武器への攻撃は精霊にダメージを与えます。ファンブルや物質操作系の呪文で壊れることはありません。
特殊増強:変身する武器の姿が一つ増えます。重ねてとることで3つ以上の姿にも変身できます(+5%)

人間変身(30CP,後取り可能)
 普段の精霊としての姿と別に人間の姿をとれるようになります。「百鬼夜翔」の人間変身は無視してください。
「構成素材」を始めとする妖力による変化は全て隠せますが、必ず一箇所以上の不自然な点(耳が尖っている、水掻きがある等)があります。
変身中、射程や精霊使いの疲労はなくなりますが精霊としての能力を使う事はできなくなります。
人間に変身しても、この時点では身元も財産もないことに注意してください!
 なお、精霊は人間との間に子供をもうけることもできます。子供の種族は精霊使いのそれに準じます。
子供を身篭った精霊は精霊としての能力や契約・支配を全て失い、完全に人間となってしまいます。
こうして生まれた子供はタム=リン(妖精の騎士)と呼ばれ、精霊使いとして高い適正をもちます。

完全憑依(100CP{N向},後取り可能,前提:精霊使いの《精霊使役》20Lv)
 精霊使いと合体し、能力全てを精霊使いに与える事が出来るようになります。
この術は精霊使いたちの秘伝であり、精霊使いの中でも行えるものはほんの一握りだけです。
憑依には精霊と精霊使い双方の同意が必要で、1ターンかかります。双方は同一ヘクスにいなければいけません。
 完全憑依中の能力や技能のルールは百鬼夜翔の「合体」(P.90)に従います。
能力値は「高い方の値+低い方の平方根」で決定し、ベース人格は精霊使いのものになります。
精霊の精神的特徴の影響は受けません。精霊の人格も残っており、精霊使いとは精神感応で会話できます。
精霊が「憑依武器」の特徴をもっている場合、「完全憑依」中も武器を呼び出す事は可能です。
憑依中にダメージを受けても「ダメージ共有」は適用されません。ダメージはまず精霊のHPから適用します。
 完全憑依は精霊使いの魂を著しく消耗させます。憑依している1秒ごとに精霊使いは1点ずつ負傷していきます。
この負傷は自然回復以外で治癒しません。生命力が0以下になると完全憑依は強制的に解除されます。
任意でも強制でも完全憑依が終了したら精霊使いは生命力判定を行わなければなりません。
判定に失敗すると生命力が恒久的に1点低下します。ファンブルの場合、精霊使いは即座に死亡します!

精霊のカスタマイズ

精霊の成長
精霊使いは精霊の契約に必要なCPを増やす事で、より強力な(CP総計の高い)精霊を召喚できます。
(あるいはその精霊が成長したという事にしてもいいでしょう)
精霊のCP総計が350〜500の間は契約のCP+1点ごとに、精霊のCPが7.5CP増えます。
500CP以降は契約CP+1点あたり、5CPずつ増加します。
これによって得たCPは既存の妖力術の上昇、技能の獲得・成長にのみ使用でき、
新たな妖力術を得ることは出来ません。新たな精神系技能は精霊使いがもっているもののみ学習させる事が出来ます。
精霊が学習で覚えた技能の技能Lvは、教えた精霊使いの技能か《指導》Lvのどちらか低い方が上限になります。

不利な特長による精霊の個性化
精霊使いのPLは精霊に−40CPまでの不利な精神特徴と−5CPの癖を与える事で精霊を個性化できます。
精霊使いが精霊の特徴に反するような命令をだした場合、もしくは精霊が特徴に準じた行動をとるのをやめさせる場合、
精霊使いの《精霊使役》と精霊の意志で即決勝負を行い勝利しなければいけません。
あるいはGMが認めるなら意志の即決勝負でなく、演技による説得を行ってもいいでしょう。
(例:「これを片付けたら甘いお菓子と紅茶をおごってやるから!」)
これによって得られたCPは精霊の強化に使用できます。成長の制限は「精霊の成長」に従ってください。

新たな精霊の創造(GM用ルール)
このルールはGMが既存の精霊以外のオリジナル精霊を作りたいときのための製作ルールです。
PCは欲しい精霊の希望をGMに出せますが、データ作成はGMが行います。PCによる精霊の自作は認めないでください。

精霊は一体のキャラクターとして、CPを消費して作成します。
基本的には百鬼夜翔の妖怪作成と同様ですが、人間としての顔・外見・態度・身元・財産を取得する必要はありません。
精霊は「妖怪基本セット」の代わりに「精霊基本セット」を必ず取得しなければいけません。
妖力・妖術はその精霊の由来に合ったものを修得させてください。あまりにイメージからかけ離れたものは取得できません。


精霊の使い方

精霊と契約する
精霊との契約には特に儀式などはいりません。
気が合う精霊を見つけ、同意を得られたら《精霊召喚/契約》判定を行い成功すれば契約完了です。
判定に失敗した場合は丸一日置かなければ再契約を行う事はできません。
ファンブルした場合、精霊は暴走状態で物質界に出現し破壊衝動のままに暴れまわります。

精霊を召喚/送還する
契約を結んでいる精霊は、その精霊と縁の深い物品を門として召喚します。
1ターンの集中を行い、《精霊召喚/契約》判定に成功すると、マスターは自分の視覚内の門から精霊を召喚できます。
判定にファンブルした場合、マスターは2D点疲労し、1日の間その精霊を召喚できなくなります。
契約を結んでいる精霊と門が複数あるなら複数の精霊を呼び出す事もできますが、召喚は1体ずつしか行えません。
精霊の送還も召喚時と同様に行います。精霊は門と半分以上隣接、もしくは接触していなければなりません。

召喚による疲労
召喚を試みると、マスターは成功失敗を問わず2点疲労します。
また精霊を召喚して現世に維持させている間、マスターは1分毎に1体あたり1点疲労していきます。
《精霊使役》に熟達すれば維持に必要な疲労は軽減できます。
《精霊使役》15Lv以上で、維持による疲労は1時間毎に1体あたり1点疲労となります。
《精霊使役》が20Lv以上になったら維持による疲労は一切なくなります!

精霊の制御
精霊の行動はターン毎に、マスターと同じ行動順位に行動するか、別々の順番で行動するかを選択できます。
精霊はマスターがある程度命令をだせば、勝手に判断して行動してくれます。
命令を変更したり、細かい指示を出す場合、マスターは行動を消費して呼びかけなければいけません。
マスターは行動を行わずに1体の精霊を制御することに集中する事ができます(使役専念)。
使役専念されている精霊は全判定に+1の有利な修正を得られますが、マスターは他の行動一切を取れません。

精霊の妖術
精霊は異能の一つとして妖術を使用できます。百鬼夜翔で「妖怪」とある所は全て「精霊」と読み替えてください。
精霊の妖術は「瞬間」の増強が行えず、使用すると精霊使いが1点疲労します。

精霊へのダメージと治癒
精霊は物質界で自然回復を行えません。元素界にいる間は1時間に1点ずつHPが回復します。
魔法やフェアリーの「癒し」による治療は可能ですが、《応急処置》や《医師》による治療は出来ません。
精霊は死亡すると死体も残らず消滅します。精霊の死亡は精霊使いの死亡と同義ですが、
精霊使いが生き残った場合も契約に使われたCPは永久に失われます。
(契約の解除がPCの責任によるものでない場合、GMは例外を認めても構いません)

精霊を使った応用行動

精霊を使った移動
 精霊と門であるマスターが互いに引きずられる事を利用した応用技です。
人間の精神や宝石などの携帯可能な門をもつ精霊のみ行えます。
跳躍距離を決める時に精霊の体力を基準とする事ができます。
 精霊の体力に余裕があるのなら精霊使いを「投げ」させて移動することもできます。
この場合、ベーシック完訳版P.120〜121の表より「投げ」距離表で移動距離を決めてください。
「投げ」で移動する場合、精霊使いは《軽業》の判定に成功しないと「投げ」表で決められたダメージを受けます。
 精霊に飛行能力があり、体力に余裕があるなら精霊使いを担いで飛行することもできます。
移動中は精霊使いの体重が精霊の荷重となり、精霊使いは能動的な行動を取れません。

精霊に受身を取らせる
人間の精神や宝石などの携帯可能な門をもつ精霊のみ行えます。
高所から落下した時や罠にはまった時、自分の身を精霊に庇わせダメージを軽減することができます。
緊急時に《精霊使役》の判定に成功すると、咄嗟に精霊を自分の盾としたり近くの物を掴ませて落下を食い止められます。
精霊を召喚していなかった場合《精霊使役》の前に、1点疲労して《精霊契約/召喚》に成功しなければなりません。
精霊を盾とする場合、精霊使いの代わりに精霊が落下や罠によるダメージを受けます。
落下ダメージは精霊が《軽業》に成功すれば、通常通り落下距離を軽減する事ができます。
近くの物を掴めるかはGM判断です。通常は掴める物がある地形なら、
敏捷力判定に成功すれば咄嗟にそれを掴む事ができたとするのがいいでしょう。

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