Race - Human and Subspecies
種族−人間とその亜種

カーミラ
Carmilla

カーミラとは
 カーミラは大陸の陰で永遠の夜に包まれた『夜の国』で暮らすうち、肉体を変化させた人間の末裔です。
その外見はおおよそ人間であるものの色素が極端に薄く、誰もが銀髪、赤い瞳、透き通るような白い肌をしています。
しかし、カーミラのもっとも特異な点は人間の性別でいう女性しか存在せず、それも絶世の美女ばかりという事でしょう。
 カーミラの能力の全ては貧しい『夜の国』で生き残る事に特化された結果です。
闇を見通す瞳、あらゆるものを食せる強靭な消化器官と歯、老廃物もほとんど出さない無駄のない代謝。
最後には繁殖の幅を狭める性別さえカーミラは失い、他者の血をもらうだけで体内に子を宿すようになりました。
 反面、夜に特化した身体は高温や日光への耐性を奪い、彼女らの行動範囲を著しく狭めてしまいました。
またその特異な文化は外の世界で受け入れられがたいものも多く、邪悪で淫蕩な種族とされることも多くあります。

カーミラの歴史
 カーミラと他の大陸の種族の接触はけして友好的なものではありませんでした。
カーミラが他の大陸に進出したのは約百年前のこと、「夜の騎士」による『昼の国』への侵略からでした。
「夜の騎士」とは百年単位でごく稀に生まれる、同種への圧倒的カリスマと不可思議な力をもった男性のカーミラです。
 「夜の騎士」はほんの偶然から夜の国を覆う上層『昼の国』へのゲートを発見すると、
支配下のカーミラやモンスターを使い世界の国々へと戦争を仕掛けました。
この戦争の中でカーミラたちは上下の国をより手早く移動するため、巨大な階段『夜明けの回廊』を作ります。
 やがて戦争は英雄の手で終結しますが巨大な回廊は破壊も難しく、現在まで上下の国を繋げているのです。
現在も多くのカーミラが光への憧れと共に、この回廊から外の世界へと踏み出していっています。

カーミラの文化
 『夜の国』でのカーミラたちの暮らしは外の世界に比べ、幾分原始的なものです。
ですが、これは世界の貧しさが生活を強いているだけであり、彼女らの文化水準が劣っているわけではありません。
 カーミラの文化で特異なものは主にその精神からきています。性別のない彼女らは同性愛をタブーとしません。
その艶やかな外見ゆえ、不快感を覚える女性は少ないといいますが、牙の民をはじめ馴染めない人間は多いようです。
 外の世界に出てきたカーミラはその技量を生かし表では商人や娼婦、裏では暗殺者・密偵として活躍しています。
皮肉なことに彼女らのそうした才能が世間一般にしられたのも侵略戦争によってです……。

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Data Section

容貌適応種族
人間、不毛の民、エルフ

信仰
夜と月の神への信奉が一般的です。
侵略戦争の名残で破壊神"貪り食らう風"を信奉する部族もありますが、数は多くありません。

種族テンプレート
体力−1、生命力−1(-20CP)
容貌:最高/両性に+4(16CP)
闇視:色もわかる(30CP)絶対時間感覚(5CP)
消費が少ないLv2:通常の1/3の食料・水で行動可能(4CP)
耐性:毒素:完全無効(アルコールや無害な中毒物質は有効)(14CP)
鋭い歯(1CP)清潔な代謝(1CP)特殊な生殖(0CP)
暑さに弱い:FP消費2倍(-15CP)苦手:日光。30分毎に1D疲労、効果変動(-1CP)
牙の民が嫌い(-1CP)
必要CP:34CP

禁止特徴

夜盲、温度耐性
これらはカーミラの種族特徴と相反するため取得できません。

独自の特徴(生来所持)

耐性:毒素:完全無効(14CP,生来所持)
ベーシックP.67(キャラクターP.67)。あらゆる毒素の影響を受けません。
この特徴は本来-15CPですが、カーミラのものは、
「アルコールや麻薬など害意のないごく弱い毒の影響は受ける(-5%)」限定がかかっています。
また腐食剤のように直接ダメージを与える化学物質には効果がないことに注意してください。

特殊な生殖(0CP,生来所持)
カーミラは通常の行為によって子を為す事ができません(行為自体は可能です)。
彼女たちは満月の夜に他者の血を体内に取り入れる事で子を宿します。
取り入れる血は性別・種族を問いません。たとえ相手が女性でもカーミラは子を宿せるのです!
なお生まれる子供は相手側の種族に拠らず、総てカーミラとなります。

暑さに弱い(-15CP,生来所持)
カーミラの身体は代謝能力が劣るため、暑さに極めて敏感です。
ベーシックP.412(キャンペーンP.92)の熱による疲労が通常2倍になります。
これに加えカーミラは日光から身を守るのに厚着を強いられるため、熱帯や砂漠をひどく嫌います。

苦手:日光(-1CP,生来所持)
色素の薄いカーミラにとって直射日光は天敵です。
何も身につけていない肌が直射日光に晒されると30分毎に1D点、日焼けによって疲労点を失います。
砂漠などより日光が強い環境では15分毎かそれ以下の割合になります。
逆に日光が弱かったり、着物によって身を守ればより長い時間日焼けより身を守れます。
この特徴のため、多くのカーミラは夜間中心の生活を送り、昼間外出する時は分厚いローブを纏います。

牙の民嫌い(-1CP,生来所持)
カーミラと牙の民の間ではかつて大規模な戦争がありました。
またその性根が牙の民のそれと相容れないところがあるためか、
カーミラと牙の民はお互いに距離を置きがちです。

精神支配(生来所持)
ベーシックP.63(キャラクターP.63)
夜の騎士のみがもつ洗脳能力です。動作、集中は一切必要ありません。
この能力はカーミラに特に有効で、通常のカーミラは抵抗を行えません。
カーミラの支配時間は知力判定の成功度をそのまま勝利度として計算してください。
ただし成功度0の場合も最低1分間は持続します。

レンズ

夜の騎士{N向}(+195CP)
 夜の騎士は数百年に一度生まれるという一代限りの男のカーミラです。
夜の騎士は普通のカーミラより更に魔法的な存在で、
圧倒的な生命力とカーミラへのカリスマ・支配力を生まれつき有しています。
 彼らは自らが特別な存在であることを生まれながらに知っており、
その行動は多くの場合、世界に災厄をもたらします。

テンプレート
カリスマ10Lv:カーミラのみ(-30%)(35CP)
殺されないLv1:「魔法の武器」には無効(-50%)(25CP)
精神支配:集中不要。カーミラは抵抗不能(+200%)(150CP)
年を取らない(15CP)
誇大妄想(-10CP)超常的な存在:影がない、反射しない(-20CP)
生殖不能:行為自体は可能(0CP)

出自テンプレート
暗殺者(CP)
情報屋(CP)
盗賊(CP)
商人(CP)

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Topics

月光浴とカーミラの服装
 他種族の街で暮らすカーミラの多くは、光溢れる世界に出てなお昼夜逆転の生活を送っています。
長い年月を闇と共に生きた彼女たちにとって昼間の日光はあまりに刺激的過ぎたのです。
やむを得ず昼間に動く場合、カーミラたちは野暮ったいフード付ローブをまとい、日光を避けるように日陰を移動します。
 しかし多くのカーミラはけして地上をそれほど住み難い世界とは思っていません。彼女たちが楽しみにしているのは夜です。
宵闇を照らす月の光は、それすら届かない闇の中で生活していたカーミラにとって、優しい春の日光のようなものです。
都会の夜には重い外套を脱ぎ捨て、透けるような薄着で月光浴を楽しむカーミラの姿が多く見られます。

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